映画「イントゥ・ザ・ワイルド」:生涯学習ノート

生涯学習ノート
映画「イントゥ・ザ・ワイルド」
観終わったあと、ハートにパンチを食らったような衝撃を受ける
そしてその衝撃は消えずに残る

今まで観てきた映画とは趣を違える
観終わったあと、映画にはこんな力があるんだという思いを抱かせて
くれる映画である

裕福な家庭に育ち、大学を優秀な成績で卒業した一人の若者が、車や
財布やクレジットカードを捨てて放浪のたびに出る
アルバイトとヒッチハイクを繰り返しながら、アメリカを北上し、ア
ラスカ山脈の北、住む者のない荒野へ徒歩で分け入っていく
その4ヶ月後、青年は住みかとしていたオンボロバスのなかで餓死者
として発見される


原作はベストセラーとなった「荒野へ」というノンフィクション小説
名優ショーン・ペンが長い年月をかけて映画化の夢を果たし監督した作品
ショーン・ペンの青年に対する深い愛情とショーン・ペン自身が抱えてい
る業のようなものがこの映画を生み出した、ともいわれている

アラスカの恐ろしさを感じさせるくらいの山々、森、風、太陽などの自
然描写に圧倒される
出合った人々との交流もその人たちの息遣いが感じられるような描写で印
象に残る
会話の言葉も機智に富んでいて聞いていて(字幕を見ていて)楽しい

なぜ青年は家庭から離れ、社会に背を向け、はじめから身ひとつだけで出
発したのか
なぜ自律自尊の誇り高い生き方を貫こうとしたのか

両親との葛藤の場面があるが、それが青年の放浪の旅の引き金になっている
とは思えない
もちろん自分探しや自然を求めての旅などというようなありきたりのもので
はない

人間が生きていくうえでのもっともっと底の深いところからのメッセージの
ような気がする

人は何のために生きるのか
直面している現実とは何なのか
真の幸せな生き方とは

というような問いかけだろうか

その昔、ほんのつかの間、頭をよぎらせた自分への問いかけ

メッセージが何であるかは、観る人によって受け取り方が違うはず

最後に本人が自動シャッターでバスの前の自分を撮った写真が映し出される
子供のころに流したような涙が出てくる

2008.11.17:Copyright (C) 年だからでなく年がいもなく
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