▼今あるがんが消えていく食事
済陽(わたよう) 高穂 (マキノ出版)
がんの代替医療といわれている食事療法に科学的アプローチを試みて、その成果を紹介している本です
がん患者の一人として非常に参考になりまた勇気付けられました
すでに実践している部分もありましたが、ジュース絞りは新たに始めてみました
著者は都立大塚病院副院長と千葉大学医学部臨床教授を兼任した消化器外科専門医として著名な医者です
著者は自分が手がけた消化器がんの症例1406例のうち5年生存率は52%しかなかったということを追跡調査によって知りました
著者は患者のがん病巣を的確に切除することが「がんを治す」ことへの、最も大きな貢献になると信じてやってきましたが、現代医学の3大療法(手術、抗癌剤、放射線)だけでは「ガンを治すには限界があるのではいかと言う疑問を持つようになったそうです
そして「がんの集学的治療」と称してがんの主な治療法を総動員するという方法があるが、必ずしも効果的でなかったということが判明し、限界が示されたとも述べています
その理由は患者の体の側の条件、すなわち栄養や代謝(体内での物質の変化や入れ替わり)それらの結果としての免疫状態を考慮していなかったから
治癒している患者の共通項を調べてみたら、自宅での食事療法というのが浮かび上がってきたので著者は食事療法という治療にたどりついたのだそうです
「食事療法」を「栄養、代謝療法」と表現し「治す医療」から「治る医療」への転換というキーワードを使用しています
そして主体を患者にして、患者自身の免疫や代謝に着目した医療を目指す、とも述べています
「代謝と栄養」について下記のように説明しています
「代謝」とは私たちが取り入れた食品や水、酸素などが体内で使われたときの、物質の変化や変換、交代などを指す
「栄養」は栄養素と混同して使われがちであるが、正しくは私たちが食品や水、酵素などを取り入れそれらを体内で使い、老廃物を排泄するまでの「営」そのものを指します
さらに付け加えて、3大療法と対立するものでみなく2者択一でもない
必要な手術や抗癌剤、放射線療法、その他の有効な医学的治療を検討したり実施したりしたうえで、同時にがんの食事療法を行っていく
抗癌剤を使う際にも治療指針どおりの投薬でなく、患者の状態をよく観察しながら、使用をしなかったり、使用量を減らしたりしている
本質的な位置づけは、食事や生活の改善が免疫力の向上を支えるがん治療の「主」であり、手術、抗癌剤、放射線はそれを助ける「従」と言い切っている
「がんの勢いをそぐ手術や抗癌剤」と「栄養・代謝を整える食事療法」「体は自然治癒力(免疫力)で患者さん自信が治す」という3つの要素ががっちりと結びついたものとして、食事療法を位置づけています
がんの食事療法の基本方針と次の8項目を述べています
@限りなく無塩に近い食生活
A動物性(四足歩行動物)たんぱく質・脂肪の制限
B新鮮な野菜と果物の大量摂取
C胚芽成分及び豆類の摂取
D乳酸菌、海藻、キノコの摂取
Eハチミツ、レモン、ビール酵母の摂取
Fオリーブ油、ゴマ油の活用
G自然水の摂取 +禁酒・禁煙
臨床の場で体験した治癒例を写真などを使ってわかりやすく説明しています
実際にがんを食事で治した体験記も載せています
食事例やジュースの作り方も写真入で紹介しています
早速ジューサーを買ってきて自分で作って飲み始めました
ジューサーの結構後片付けが大変なのですが、自分でやるようにしています
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2009.05.18:choro
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