▼森のイスキア
仙台を4人相乗りの車で10時に出発、弘前にたどり着いたのは5時
「森のイスキア」は弘前市の郊外の静かな別荘地にあった
「森のイスキア」と佐藤初女さんを知ったのは今から10年以上前、東京で「ガイアシンフォ二―(地球交響楽)第二章」という映画を観たとき
「森のイスキア」で食を通して人の魂を救う姿に感動した
その後仙台に来てから、2度ほど講演会でお目にかかった
その初女さんを昨年、所属する団体のフォーラムで講師としてお招きした
「心のやすらぎと自立支援」という題で講演を頂戴したが講演会には多数の人々が参加してくれた
終了後に扉の外で列を成して待ち構えている受講生一人ひとりと握手しながら受講生の話しに耳傾けて一言ずつ応えていた初女さんの姿が思い出される
フォーラム終了後の初女さんを交えて懇親の場を設けた
そのときに有志での「森のイスキア」訪問を約束した
今回の訪問はそのときの約束実現なのである
山形宮城両県の会員9名が車3台に分乗して出かけた
着いたときには初女さんとお手伝いの女性達6名ほどで夕食の準備中であった

夕食は初女さんのお祈りのようなご挨拶から始まった
テーブルはテレビで観ていた大きな丸テーブルで初女さんも一緒に座られて食事をされる
料理は旬の野菜が中心、少なめの量で品数が多い
初女さんはじめ皆さんが心をこめて丁寧に作られた料理はことのほかおいしかった
びっくりしたのは、初女さんが一升瓶一本とお払いをしてもらったという四合瓶の地酒を用意してくれていたことである
乾杯は日本酒で始まった

初女さんはクリスチャンで「森のイスキア」には祭壇も飾っている
ということでアルコールはまずいのではないかと思っていたのであるが、初女さんが粋な計らいをしてくれたのだろう
おかげで夕食会は予想以上に盛り上がった
いつもの通り初女さんの隣の席にかわるがわる座ってお話をする
私もお話をさせてもらった
「今69歳になります。すい臓がんになって・・・」と話し始めたらずかさず「お若いですね!」というお言葉
初女さんは少し耳が遠くなっておられるので改めて「すい臓がんで・・・」と大きな声で話すとまたすかさず「お若いですね!」というご返事
すい臓がんでどうのこうのと言わせずに「お若いですね!」の言葉で生きる勇気を与えてくれようとされたのだ
88歳の初女さんの前では69歳は確かに若い
いつのまにかまだまだやれるぞ、という気にさせられてしまった
翌朝は5時に目が覚めてしまったので森のイスキアに続く山道を散歩

霧がかかる山道は景色も良く鳥の鳴き声が合唱のように聞こえてくる

朝食は初女さんのご挨拶から始まった
ご飯がおいしい

初女さんご自身でおにぎりを握って全員に持たせてくれた
お別れは「イスキアの鐘」の音と女性たちの丁寧なお見送り
初女さんは昔の日本のお母さんという感じで誰でも懐に抱くように受け入れてくれる
人の声にじっと耳傾けながら、多くを語らず、うまく語ろうとはしない
会っているだけで心が豊かになり癒される。生きる勇気がわいてくる

「森のイスキア」を詳しく知りたい方はホームページ(森のイスキアで検索)をご覧になっていただければ幸いである


→画像[ ]
2009.08.04:choro

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