▼中高年齢者対象の再就職支援セミナー
4日間立ちっぱなしのセミナーの最終日は台風の日であった
1部の電車が不通で4名欠席、開始も電車の遅れで30分遅れ
「花も嵐も踏み越えて」の気持ちで、外の暴風雨をものともせず熱き心で全員頑張る
前回の5月のときは定員30名に対して36名という受講者であった
今回は5月よりも厳しい状況なので受講生はさぞかし多いだろうと思って臨んだら17名という少なさ
原因はよく分からないが、政権交代に伴う政策変化が激しくハローワークがその対応に追われているようである
その結果受講生を送り込む作業が手薄になったのかもしれない
今回の受講生は平均年齢が2歳ほど若い上に資格を活かしながら仕事をしてきた人の割合が多い
全体の雰囲気も落ち着いていてまとまりのいい感じ
始めの挨拶のなかで、いつもの通りセミナーを開始するにあたって講師としてのお願いを2点
1点目は自分を見直すということに関して、謙虚に、かつ熱意を持って取り組んでほしいということ
40歳を過ぎるとどうしても自己意識が固くなってきて、自分を見直すというようなことに関しては今さら面倒くさい、変わろうとしても変われない、という思いが見え隠れする
プライドも邪魔をする
2点目は仲間作りを行い、仲間の力を活用することを心がけてほしいということ
このセミナーの強みは、講師と支援スタッフが1体となって6ヶ月間に渡ってフォローできるということにあるが、最大のメリットは受講生同士の交流がお互いの就職活動への刺激となってくれることである
次いで講師としてのセミナーの骨子を3点に絞って提示する
1点は自分への深い気づきを得る(自己理解を行う)
2点は人生観、仕事観、価値観などの○○観を持って活動のなかに織り込む。哲学的思考に挑戦してみる
3点は「いきいきわくわく感」を大事にしながら求職活動を行う。ライスワークも大事だがライフワークも見据えて休職活動をしよう
の3点
いつものことであるが、最初は受講生の意識上のバリアは固い
自分のことはよく知っているよ
今さら何で自己理解などというような面倒くさいことが必要なんだ
俺の、私の今まで培ったキャリアを売りに出せば就職が決まるはず
俺は○○会社で○○(仕事やポジション)をやってきたんだから
と思いながら講師の上滑りした話を硬い表情でじっと聞いている
中高年齢者の就職支援はこの中高年齢者特有の意識の固さを崩して、できるだけ素直な気持ちと謙虚さをもって1から就職活動に取り組ませるかということが重要
ハウツーはその後の話である
サリーマン生活40年、カウンセリング体験9年と今まで習得した知識やスキルを駆使して受講生のバリア崩しに挑戦
日が経つにつれて次第に受講生の和らいだ表情の顔が上を向き少しは納得したような視線を送ってくる
最終日には外の嵐とは対照的に笑顔と会話に満ちた会場になった
セミナーをスタートさせる前に責任者のかたからうれしい報告をもらった
前回の受講生36名のうちすでに30名が就職が決まったという報告
この厳しい状況のなかで信じられない数字である
中高年であっても即戦力を売りに出し、人間的にも魅力あれば、人材ニーズはあるのだ
今回のセミナーも体力的にきついセミナーであったが、受講生の熱心さと前回の実績が燃料となって心のエンジンに火をつけてくれた
17名全員の再就職を祈願して4日間のセミナーを終えることができた
2009.10.10:choro
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