▼キャリア・コンサルティング講習会
15、16日の2日間,宮城県職業能力開発協会主催の講習会の講師を務めた
内容は中央職業能力開発協会が開発したキャリア形成ツール「CADS&CADI」の体験学習とそれを基にしての企業(団体)内への導入の仕方の学習である
参加者20名 企業の総務人事関係の人が半分以上で年齢は20代から50代の男女10名ずつ
キャリア形成は個人主導で行うが、企業のサポートも必要とされる
「CADS&CADI」は、従業員自らが行うキャリア形成と企業が行うキャリア形成支援とが最適に組み合わさて推進できるように作成されたツールである
「CADS」は「キャリア開発シート」のことで6枚のシートで構成されており、それに「スキル・マップ」がついている
スキルは「基本スキル」と「実務スキル」で構成されているが、「基本スキル」にはコンピテンシーの考え方が取り入れられている
「CADI」は「環境変化自己診断ツール」であり、「キャリア形成力」と「個人的傾向」を測定する心理学的検査である
この「CADS&CADI」は平成11年に開発さ、平成16年にバージョンアップして今日に至っている
市販されており、職業能力開発協会はその普及に取り組んでいるが、能力にコンピテンシーの考え方を取り入れていることと、能力と実際の個人の仕事をリンクさせて進めていけことが特徴であり、強みでもある
中央職業能力開発協会は厚労省との関係が深い団体でるので、この「CADS&CADI」は国としてのお墨付きのツールになる
8名の学者や実務家が編集委員となって作成しているが、これをマスターしておくことはキャリア形成に携わる人々にとっては貴重な体験学習になるはずである
今回のセミナーはこの「CADS&CADI」を使って受講生自らのキャリア形成と推進者としての役割学習を行うことを目的としている
講習は半日講義したあとはあとの1日半はそれぞれのシート記入とそれに基づく相互発表である
グループ4人1組とし1枚のシート記入時間は30分から40分かけ、記入後はグループごとに1人ずつ発表することにした
 
受講者の方々はまじめに熱心に記入してくれた
発表も初対面にもかかわらず職場や職種が違う人たちが和気あいあいのうちに進めてくれた
アンケートにもいろいろな人の話が聞けてよかったと書かれていた
6枚のシートをまとめた表を基にしてカウンセリングのロールプレイも行うことができた
予想以上に受講生が熱心に取り組んでくれたのはなぜだろうかと考えてみた
キャリア形成に関しての関心が高まってきて学習ニーズが少しずつ高くなってきているのかな、と思ったことが1つである
もう1つは,講義の中で、キャリア形成のためには自分への深い気づき(自己理解)が必要であること
自分自身への深い気づきは、@自分のことを書き出す、A自分について話す、B他者の話を聴く、の3点が大事であることを強調したが、受講生の皆さんはシートに書いて、発表しあうなかで、3点についての理解を深めて次第に自ら積極的取り組んでいってくれたのではないかということである
「CADS&CADI」は自分にとっても初めて学習する内容であった
この仕事を話があったときに事務局から、他の講師が行う東京や福島での講習会にも参加して事前学習をするようにという要請があった
東京、福島にも出かけて学習したが、自分としては70歳を前にして自分の今までの学習の総決算という位置づけで自分なりに取り組んでみた
昔現役のころ学習したコンピテンシーやコーチングに関しても資料をひっくり返して学習し直してみた
レジメ作りにも時間をかけたがいい勉強をさせてもらったと思う
講習を進めながら、新たな気づきも得たし、受講生の学習する姿や話の内容からも学ぶことも多かった
体力的にはきつい2日間であったが、気持的には意義ある2日間であった
「キャリアは世直しに通ずる」と日ごろから口にしながらやってきた
受講生の方々が2日間の講習でキャリア形成について理解を深め、より豊かな人生を目指して取り組んでくれることを祈って終えた


2009.10.17:choro

トップへ
(C)生涯学習ノート
powered by samidare
system by community media (Free CMS)