▼地震―3
昨日自宅にガスが入ったとうことで息子夫婦が自宅へひきあげた
地震直後にあった緊張感は1週間ほどできれた
今回は二人だけの生活に戻ることによって、3週間目にして残されていた緊張感がすっかりなくなったような気がする
息子夫婦には、停電中の携帯の電池充電やトイレの排水、電気がきてからのパソコンの修理に大いに役立ってくれた
津波の被害にあったかもしれないと心配をしていたお墓もオートバイで見に行ってもらい、大丈夫なことが確認できた
食料品不足のときに、嫁さんが自転車で探して買ってきてくれる
停電のときにローソクの明かりを頼りに非常食品を食べ合った
ローソクの明かりを頼りにしての非常の食事は不思議な雰囲気を醸し出してくれる
ロマンチックな感じではない
家族が素のままで話し合えるような雰囲気
戦後の我が家の食卓を思い出す
家族の絆なんて、貧しい生活のなから生まれやすいのだろうか
貧しい生活だからこそ分かち合い、助け合いの気持ちが芽生えるのだろう
女房と嫁さんが3週間も生活を共にするのは初めてである
持ち寄った保存していた食材を並べて、数日間の食いつなぎの献立を話しあっていた
嫁さんが魚などの食材を買い求めて来ると、二人でそれを活かしてのレジピの知恵を絞る
できた豪華料理を4人で美味しくいただく
地震があっての3週間もの共同生活であった
テレビはいまだに被災地情報しか見る気になれない
家族はほかの番組をというが、妙なお笑いの番組のようなものは見る気になれない
悲惨な画面をみながら考える
人間は生まれるときや死ぬときのことは決められないのだ
画面に登場する老漁師が「これからも漁をやる」と力強くいいきる
自然の美しさ、やさしさに加えて、自然の豊かさ、自然の恵みを体を通して知り尽くしている漁師だからこそ言える思いなのだろうか
自然と一体感を感じた時に、そのやさしさ、美しさも真実であるが人や街を一瞬にして飲みこむ自然の猛威も自然の持つ真実なのだ
70歳以上くらいの高齢者が家を失い、お金を失い、仕事を失い、そして健康も失いかけているのに「生きのびて頑張る」という
その言葉に励まされる
今日一日を精一杯いきるだけでなく、大きな精神的バックボーンのようなものも必要とされるかもしれない
自分の命について重ねて考えてしまう
自分の存在の尊さとはなんだろうか
2011.04.04:choro

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