▼【企画展:調理の考古学―煮る器・蒸す器―】
長井市古代の丘資料館では第14回企画展「調理の考古学―煮る器・蒸す器―」を開催しています(11月7日(日)まで)。主に縄文前期から古墳時代までの土器を展示し、特に調理器具としてどのように使われ、どのような料理が作られてきたかを探る画期的な企画展ですヾ(^∇^)▼古代の丘資料館大小さまざまな土器が並ぶ展示室で、時代によって土器がどのように使われてきたのかを長井市教育委員会文化生涯学習課補佐・岩崎義信さんに教えていただきました。▼土器(レプリカ)を手に取り説明してくださった岩崎さん岩崎さんによると土器のススやコゲをみることで調理法やどんな料理をしたかがわかるのだそうです(゚0゚*)例えば縄文時代から古墳時代前期にかけての土器は、下の方は素焼きの色をしているのに土器の真ん中から上の方にススがついています。これは土器を地面に直に置いてその周囲で火を焚いたために、炎のあたる高さにススが残ったもの。▼縄文前期(約5000年前)の土器(手前側が調理に利用したと思われるもの) 直置きなので下のほうは煤けていませんこれが古墳時代も進んでいくと、土器の下側にススが見られるようになります。これはかまどを利用して調理していたことを表しているのだそうです(゚〜゚)▼かまどで利用した古墳時代の土器(レプリカ) 常にかまどに設置してあったらしくかまどに密着している部分には ススがついてないのが特徴です直置きで土器を使っていた時代には主に煮る調理法が一般的だったと考えられていて、縄文時代には木の実や動物の肉を、稲作が始まった弥生時代には穀物を煮た形跡が見られるとのこと。これらに含まれる脂肪分やでんぷん質が浸透性の高かった土器を漏れにくい容器に変化させていったそうです。その後カマドが使われるようになると調理は蒸す方法に変化していきました。しかし、更に時代が進み鎌倉時代になると鉄器が広まり、その頃はまた煮る調理が盛んに行われていたのだとか。どんな経緯で調理方法が変遷したのかは未だに解明されていないことが多いそうですよ。歴史のミステリーですね (ノ*^▽)ノ ▼他にも炭化した米や穀倉で使われていたと見られる木簡なども展示 されています展示室には山形県内や仙台市で出土した土器がズラリ!気の遠くなるような昔のものなのに、料理に利用されていたものだと思うと急に身近に思えてくるので不思議です(*^▽^*)展示期間中にはワークショップも開催します。縄文土器を作ったり、古代食づくりが体験できますよ(゚▽゚*)♪ 古代に思いをはせ、おなかも満足できる食欲の秋にぴったりのイベントです(^皿^) 興味のある方はぜひご参加下さい。▼資料館の外に再現されたカマド第14回企画展:調理の考古学―煮る器・蒸す器ー●期間:平成22年9月14日(火)〜11月7日(日)●会場:長井市古代の丘資料館(長井市草岡)●入館料:100円(高校生以下無料)●休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)ワークショップ●日時と内容@縄文土器づくり 平成22年9月18日(土) 午前10時〜午後3時A古代食づくりと野焼き 平成22年10月3日(日) 午前10時〜午後3時 「古代の調理」の話 東北芸術工科大学 北野博司先生●会場:長井市古代の丘資料館●定員:20名 ※事前申込が必要です(古代の丘資料館0238-88-9978)●参加費無料(昼食はご持参ください)【この記事は、ながいファン倶楽部のブログです】☆毎月1日・15日にファン倶楽部会員様へメールマガジンを配信♪▼お申込はこちらから!
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2010.09.16:nagaifan22
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