<それはコウノトリとの出会いから始まった〜「芸術と文化」によるまちづくり>〜 IHATOV・LIBRARY(「まるごと賢治」図書館)の実現を目指して(その3)…あぁそして、イーハトーブの懲りない面々よ!!??:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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<それはコウノトリとの出会いから始まった〜「芸術と文化」によるまちづくり>〜 IHATOV・LIBRARY(「まるごと賢治」図書館)の実現を目指して(その3)…あぁそして、イーハトーブの懲りない面々よ!!??
2024.08.01:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
懲(こ)りない面々たち(永久保存版)
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「科学だけでは冷たすぎる。宗教だけでは熱すぎる。その中間に宮沢賢治は芸術を置いたのではないか」(岩手ゆかりの作家で賢治関連の著作もある井上ひさし)―。兵庫県豊岡市で「演劇」によるまちおこしを実践している劇作家で演出家の平田オリザさんは近著『但馬日記―演劇は町を変えたか』の中で、井上のこの言葉を引き合いに出しながら、次のように書いている。「賢治の思いが、100年の時を経たいまよみがえる。熱すぎない、冷たすぎない、その中間に芸術や文化を置いたまちづくりが求められている」―
オリザさんの活動拠点は2021年に開学した、芸術文化と観光をコラボした全国初の4年制大学―「兵庫県立芸術文化観光専門職大学」である。この長ったらしい名前の大学の生みの親が実は「コウノトリ」だったと言ったら、みんなは目を白黒させるにちがいない。「コウノトリ『も』住めるまちを創る」―。2001年から5期、豊岡市長を務めた中貝宗治さんさんは、”小さな世界都市“(Local&Global―City)を標榜して、まちづくりを成功に導いた地方政治家として知られる。その政治哲学の原点は『が』ではなく、この『も』の発見にあるとして、自著『なぜ豊岡は世界に注目されるのか』の中にこう書いている。
「かつてコウノトリは田んぼに植えたばかりの苗を踏み荒らす『害鳥』でした。そのコウノトリは、今や『豊かな環境のシンボル』です。この間、コウノトリ自身は何も変わっていません。変わったのは、人間の方です。人間が価値観を変えたのにすぎません。…そのような豊かな自然は、人間にとって『も』素晴らしい自然であるに違いありません」―。特別天然記念物に指定されているコウノトリは53年前、豊岡で確認されたのを最後に姿を消した。「コウノトリ共生推進課」を設置し人工飼育を進めた結果、平成17(2005)年、絶滅から34年ぶりに世界で初めての野外放鳥に成功した。いまは「コウノトリの郷」として、まちづくりのシンボルになっている。
「いっそのこと、タダで劇団に貸してはどうか」―。志賀直哉の『城の埼にて』で知られる城崎温泉の近くに収容人員が千人規模の古いホールがあった。このお荷物施設の再利用に思案投げ首していた時、東京出張の機内でふとそう思いついた。2014年4月、日本最大級の滞在型「アーティスト・イン・レジデンス」(城崎国際アートセンター)はこうして「ヒョウタンから…」ではなく、まさにコウノトリが産み落としたかのようにして誕生した。「も」の哲学の本領発揮である。生まれも育ちも東京の“全身演劇人”…オリザさんが当地に移住してもう5年になる。
「堅雪(かたゆき)かんこ、凍(し)み雪しんこ」―。79年前の厳冬期、花巻郊外の山里に子どもたちの元気な声が響き渡った。先の大戦の空襲によって廃墟と化した花巻のまちに敗戦の翌年、「花巻賢治子供の会」という児童劇団がうぶ声を上げた。賢治の教え子である照井謹二郎さんと妻の登久子さん(ともに故人)は賢治童話を劇にして、戦後の混乱に巻き込まれた子どもたちを励まそうとした。焼野原の中で焼失を免れた馬小屋がけいこ場だった。
当時、東京から疎開した詩人で彫刻家の高村光太郎が郊外の山荘で独居生活を続けていた。照井夫妻は第1作目の『雪わたり』を携え、親類や近所の子どもたち十数人を寄せ集めた“にわか劇団”を引き連れて、慰問に出かけた。「(分校の)校長さんも先生方も部落の子供達も大工さんも製板さんも通りがかりの村の人達もみんな温かい気持に満たされて、うれしさうに見えました。現世では数へるほどしか数の少い幸福をつくり出すお仕事は何といふいいものでせう」―。光太郎からこんな感謝の手紙が届いた。会の命名はこの大芸術家からのプレゼントだった。
「ここ豊岡に世界の風を吹かせて、その風で小さな風穴を開けるのだ」―。専門職大学の初代学長であるオリザさんは自著をこんな言葉で結んでいる。瞬間、賢治のあの歌が唱和した。そう、『風の又三郎』に登場する風の精霊たちの主題歌である。
「どっどど どどうど どどうど どどう/青いくるみも吹きとばせ/すっぱいかりんもふきとばせ/どっどど どどうど どどうど どどう」―。「IHATOV・LIBRARY」のホールの一角に可愛らしい踊り手たちが現れた。オリザさんが演出を手がけた新作の『風の又三郎』の主役たちである。「風」こそが変革のシグナル…この光景は決して「夢」ではない。いや、夢に終わらせてはならない。「オリザ」流のまちづくりはインバウンド(外国人旅行客)へも着実につながりつつある。「イーハトーブはなまき」とは、つまりは「小さな宇宙都市」(Local&CosmicーCity)の謂(い)いである。
(写真は「賢治」が出迎えるJR花巻駅前。駅橋上化と図書館の駅前立地が実現すると、“銀河鉄道”始発駅の趣は一掃されてしまう=花巻市大通りで
《追記ー1》〜あっちでも「公開×非公開」論争…こっちは最初から“門前払い”!!??
6月27日付当ブログと比較しながら、以下の文章を読んでいただきたい。
「兵庫県の斎藤知事のパワハラなど7つの疑惑を調査する「百条委員会」の4回目が2日、開かれたこの日は証言をすることで不利益を被ることへの懸念や心理的ストレスを訴える職員の声に配慮し、秘密会のあり方について議論された。竹内英明議員が「当初、非公開で行うと言って職員の証人に『非公開だ』と求めた所『公開でしてほしい。公の場で自分が受けた被害等を言いたい』と報道がありました。そういった場合、逆に公開でした方が良いのではないか」と提起し、議会では「公開で証言したい証人」は8月30日の公開委員会で行うと決定した。
庄本えつこ議員は「こちら側から証人(出頭)要求する時に『ぜひ公開で』とは絶対にしないように注意をするように。私たちは証人に対して配慮をしたいという意思を示したい」と強く主張し、別の議員も同調圧力に注意するようにと賛同の意を示した。前回の委員会で秘密とされた「(8月)30日に斎藤知事が出頭する」件が、その日のうちに報道されていたことについて黒川治議員は「議会も当局もゆるんでしまっている、危機的な状況ではないか。興味本位でやっているわけではない」と指摘し、釘を指していた。
注目度の高い委員会ということで、通常10席の傍聴席は30席に増やされていた。閉会後、傍聴人らが兵庫県庁の職員に「声が小さく聞こえない」といったクレームや「同僚だからこの人たちにも責任があるよ」「ちゃんとせい」などと詰め寄っていた」(2日付東スポWEB)
《追記ー2》〜広瀬議員へ司直の手が…それを支えた懲りない面々(コメント欄に写真を掲載)!!??
エッフェル女子から”赤ベンツ”不倫の広瀬めぐみ参院議員がついに、秘書給与をめぐる詐欺事件で司直の手へ。このご仁、昨年夏の花巻まつりに出没、畏れ多くも上田東一市長らと神聖きわまる風流山車の先導役を務めた(2023年9月10日付当ブログ参照)。この際、記念写真に収まった懲(こ)りない面々の姿を記憶に刻んで欲しい。政治の腐敗に手を貸した”共犯者”として…