「議会報告会」顛末記…「イ−ハト−ブ議会」、ここに死す!?最後っ屁は「統一教会」がらみ〜:はなめいと|岩手県花巻市のコミュニティ
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「議会報告会」顛末記…「イ−ハト−ブ議会」、ここに死す!?最後っ屁は「統一教会」がらみ〜
2023.02.04:Copyright (C) ヒカリノミチ通信|増子義久
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「駅前立地派の発言ゼロ」―。この数字にこっちの方がびっくりしてしまった。今月2日から3日間の日程で市内12か所の振興センタ−単位で行われた「市民と議会との懇談会」(議会報告会)が4日終わった。私は矢沢(2日、参加者20人)、湯本(3日、同10人)、花南(4日、同26人)の各振興センタ−に出向いたが、新花巻図書館の立地場所について、参加総数56人の発言者のほどんどが旧花巻病院跡地への立地を希望した一方、はっきりと駅前のJR用地への立地を主張した参加者はゼロだった。この種の選択肢で「ゼロ」という数字は統計学的に見てもほとんどあり得ない。さらに、市側は駅前立地の最大の理由に高校生を主体とした「若者世代」の利便性向上を挙げているが、皮肉なことに会場にその姿を見つけることはできなかった。
「無理筋」とはこのことを指すのであろう。3年前の「賃貸住宅付き」図書館の駅前立地がとん挫して、この奇妙奇天烈(きみょうきてれつ)な構想は命脈を絶たれたと思っていたが、逆に今回の報告会の開催で市民の“本音”が一気に噴出したように感じた。その一方で、こうした草の根の動きにきちんと対応できていない議会側の機能不全も浮き彫りになった。議会基本条例(16条)に「自由討議による合意形成」という規定があり、こう定められている。「議会は、本会議及び委員会における議案の審議及び審査に当たり結論を出す場合にあっては、合意形成に向けた自由討議等を通じて、議員相互間の議論を尽くすよう努めるものとする」―
「図書館問題や駅橋上化問題(東西自由通路)など市民を二分する論議が続く今こそ、自由討議の場を設定し、合意形成を目指すべきではないか」―。私は報告会の席上、再三にわたってこう要求したが、議会内部ではすでに、自由討議の必要性なしという会派同士の“合意”が成立していたことを初めて知った。まさに、市民に背を向ける自殺行為と言わざるを得ない。「ほかに質問をしたい地元の人もいるので…」―私の質問を執拗にさえぎろうとするあるベテラン議員の存在が気になった。図書館を所管する「文教福祉常任委員会」(定数9人)の委員長を務める照井省三議員(社民クラブ)である。市側の意を体する形で、橋上化の必要性を一貫してきた主張してきた議員として、つとに知られている。
議会側の「新花巻図書館整備特別委員会」(伊藤盛幸委員長、全議員で構成)は令和2年12月定例会で、「立地場所は市有地とする」など3項目の委員長報告を市側に伝えて解散した。以来、2年以上が経過する間に旧花巻病院跡地が急浮上するなど“立地環境”に大きな変化があったにもかかわらず、文教福祉常任委は一度も開催されていない。「請願や陳情など図書館関連の案件もなかった。だから、開催の必要性もなかった」と照井議員は強弁した。ちなみに、議会基本条例はこう定めている。「委員会は、社会経済情勢等により、新たに生じる行政課題に適切かつ迅速に対応するため、委員会の調査研究活動を充実強化するものとする」(18条)―。この人にとっては、議会の“憲法”といわれる議会基本条例も屁のカッパなのかもしれない。
「上田東一後援会事務局長」―。照井議員のもうひとつの肩書である。報告会で私はその真偽についてただした。「個人情報に関わることなので、答弁は控えたい」と言い、同席した議員も同調した。報告会の終了後、本人はその事実を認めたが「法的にも何ら問題ではない」と平然と言ってのけた。果たして、そうであろうか。
議会と当局(市長)とは互いに監視し合う独任制の機関としての「二元代表制」と呼ばれ、議員は“公僕”たる矜持(きょうじ)を持さなければならない。「監視する側」が「監視される側」の後援会幹部―という”天地”をひっくり返えすような「驚天動地」(きょうてんどうち)は法以前にもはや、“不道徳”そのものではないのか。つまり「道理」にもとるとは、このことを言うのではないのか。強権支配をほしいままにする上田市長の”代弁者”たるこの議員が、一方で革新を標榜する「社民党」に在籍しているということに至ってはもうミステリーを超え、何かざわッとする不気味さすら覚える。
今月24日には予算審議を含む3月定例会が始まる。議員諸賢の奮起を期待したい。新花巻図書館とJR花巻駅の橋上化(東西自由通路」という二大プロジェクトのあり方について、どんな”二元”攻防戦が繰り広げられるのか…今から楽しみである。
(写真は熱気がこもった意見交換が行われた議会報告会=2月4日午前、花巻市南城の花南振興センタ−で)
《追記》〜旧統一教会と市議とのつながりについての調査要求
議会報告会最終日の4日、元首相のテロにまで発展した「旧統一教会」と当市議会議員との“接点”の有無についての調査を申し入れ、前向きに取り組むという回答を得た。「自民地方議員/教団側と密接」(2月5日付「朝日新聞」)という見出しで、地方議員と旧教団側や友好団体との結びつきが伝えられるなどその余波は止まるところを知らない。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)花巻家庭教会が所在する当市でも昨年夏の参議院選挙とそれに続く市議選直後から接点”疑惑”がくすぶり、現に地元選出の県議が自らの接点を認めている。この件に関しては、盛岡市議会が昨年11月に自主的な調査を実施し、38人の議員のうち4人が市議選への応援依頼などの接点があったことを回答している。