▼選挙の風景−その4…「苛政は虎よりも猛(たけ)し」
  「私たち市民の声にきちんと耳を傾けてほしい」―。寅(虎)年が幕を開けた新春の4日、イギリス海岸に近い下似内地区で、次期市長選に立候補を表明している小原雅道氏(61)と地元住民との対話集会が開かれ、「虎の威を借(か)る」現市政に対する厳しい批判が相次いだ。真冬日のこの日、予想を上回る26人が参加。小原氏が「花巻にはかつての勢いがなくなってしまった。このままでは将来の展望が見えてこない」と出馬の決意を語ると、会場から次々に手が挙がった。  「賢治ゆかりの地でありながら、市道の歩道整備が遅々として進んでいない。地権者20人が土地を提供したにもかかわらず、全長約200bのうち、この8年間で整備されたのはわずか40b前後。新花巻駅近くでは農地転用があっという間に終わり、民間企業に譲渡されている。まったく、聞く耳を持たない」、「企業誘致だって、おんなじ」、「図書館や駅橋上化などに莫大な経費をかけながら、なぜこれほどまでに駅前にこだわるのか、その真意が全然わからない」…  「それぞれの立地条件を生かし、背中合わせの北上市との”棲み分け“を進めるなど連携を強めていきたい」と小原氏が話すと、会場からまるで安堵にも似た笑いと拍手がわき起こった。「頑張ってね」「頼りにしてるよ」…。入り口には小原氏に激励の言葉をかける長い列ができた。20日後には新市長が誕生する。「虎穴(こけつ)に入らずんば、虎子(こじ)を得ず」(時に危険を冒す勇気も必要なことがある)…。選挙戦もいよいよ、熱気を帯びてきた。     (写真は小原氏に激励のエ−ルを送る参加者たち。手前ジャンパ−姿が高橋典克・後援会長=1月4日午後、花巻市下似内の地区公民館で) 
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2022.01.04:masuko

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