▼「新図書館」構想R 図書館特別委開催…副市長が“びっくり”発言
  当初予算案の撤回に伴って、事実上“白紙撤回”状態になっている花巻市の「新図書館」構想に関する議会側の「新図書館整備特別委員会」(伊藤盛幸委員長)の初めての会合が21日に開かれた。席上、説明員のひとりとして出席した長井謙・副市長が「行政の政策立案に当たっては最終的に“利益”があるかどうかが決め手になる」と発言。議員たちの間からその資質を疑う声が挙がった。しかし、この考え方は上田東一市長が一貫して主張してきた内容で、この日の初会合で逆にその方向性に変更がないことが裏付けられる結果になった(3月23日付当ブログ「上田流『クソミソ』思考の功罪」参照)  「コストパフォ−マンス、つまり費用対効果を考える際、その事業にもうけが生じるかどうかがポイントだ」―。当局案を正当化しようという説明が延々と続き、弁解がましい発言に委員長が「少し簡略に」と注文を付けるひと幕も。そして、長井副市長が最後に手を上げた。「(集合住宅との)複合構想は行政判断として間違ってはいない」―。図書館のあるべき姿とは余りにかけ離れた論法に議員の間からはため息さえもれた。議会側としては今後、8人からなる「小委員会」を設置し、独自の図書館像を探っていくことになり、この日さっそく「ワークショップ」方式で当局案に対する意見や疑問が集約された。  立地場所の選定や整備手法、市民参画のやり方などについて、ほとんどの委員が当局案に否定的な態度を表明し、「利便性が優先され、図書館としての機能性の議論がないがしろにされている。すべてがアベコベ」、「有識者からなる諮問機関『新図書館建設審議会』(仮称)のようなものを設置し、幅広い知見を得るべきではないか」、「コロナ危機で、国の補助金や地方交付税が先細りになるのは目に見えている。この際、新図書館問題はいったん、棚上げにすべきではないか」といった意見も出た。次回の小委員会は5月12日に開催される予定。  現下のコロナ禍のもと、当局側の精神の貧しさとその劣化さ加減にはホトホト、あきれさせられる。いま必要なのは、万人に”開かれた”図書館とそれを実現しようという熱意である。現代の「デカメロン」の若者たちのように……   (写真は始動した「新花巻図書館整備小委員会」の初会合=4月21日午後、花巻市役所で) 
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2020.04.21:masuko

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