▼号外―図書館特別委が「中間報告」…怒涛の“号外”3連発!?
  「(図書館建設にかかわる)意向書の提出から早や3カ月がたとうとしているのに、市側からは何の応答もない」(6月23日付当ブログ「“意向書”なる摩訶不思議」参照)―。花巻市議会9月定例会最終日の24日、「新花巻図書館整備特別委員会」の伊藤盛幸委員長が語気を強めながら、4項目にわたる要望を中間報告の形で説明し、市側に対して前向きの対応を求めた。前日の議会運営委員会では、図書館をめぐる上田東一市長の“問題発言”がやり玉に挙がったが、この日、市長は沈黙を守り通した。反省を促すための議運での申し合わせとこの日の中間報告は小原雅道議長を通じて、上田市長に伝達される。「イ−ハト−ブ」を舞台とした“図書館戦争”はいっそう、苛烈になりそうな気配である。  中間報告は―@市側の「「新花巻図書館」構想(1月29日)について、市民への説明がなされていない。すみやかに情報提供をすること、A「新花巻図書館整備基本構想」(平成29年8月)には市民の要望が網羅されており、この構想を忠実に反映すること、B「意向書」(6月25日)への誠意ある対応を求めると同時に、市民との意見交換会のアンケ−ト調査の結果を尊重すること、C事業の透明性と公平性を確保し、将来コストを見込んだ財政計画を明らかにすることの4項目。報告の中で、伊藤委員長は視察した一関図書館に触れ、「その整備に当たっては『市民による市民のための図書館』を念頭に置き、基本構想から基本計画、用地選定に至るまでまさに市民の参画と協働によって整備された」と話し、市民の頭越しに進められる当市の手法を痛烈に批判した。  一方、市側が主催する「としょかんワ−クショップ」は27日に第3回目を迎える。1回目は「みんなでとしょかんに行ってみよう!花巻図書館・東和図書館」(8月23日)、2回目は「みんなでおさらい 基本構想」(9月13日)。そして、次回のテ−マは「話そう みんなで夢のとしょかん」…“夢”ときて、ハタと思い出した。そう、宮沢賢治のあの有名な文章を―「イ−ハトヴは一つの地名である。強て、その地点を求むるならばそれは、大小クラウスたちの耕してゐた、野原や、少女アリスガ(ママ)辿つた鏡の国と同じ世界の中、テパ−ンタ−ル砂漠の遥かな北東、イヴン(ママ)王国の遠い東と考へられる。実にこれは著者の心象中にこの様な状景をもつて実在したドリ−ムランドとしての日本岩手県である」(『注文の多い料理店』の広告チラシ)―  ワークショップ(WS)の一般公募枠に選ばれた栄誉を汚さないよう、賢治にならって「夢のとしょかん」を大いに語ってこようと思う。みみっちい夢ではなく、大ボラでもいいから、でっかい夢を…。残り2回のテ−マは「つくってみよう みんなのとしょかん@」(10月11日)、「つくってみよう みんなのとしょかんA」ー。“市民参画”の後づけ(アリバイ)に利用されないよう、日本一の「イ−ハト−ブ図書館」を目指して!?そういえば、”図書館プロ”を自認する岡本真さん(アカデミック・リソース・ガイド代表取締役)は自戒を込めて、こんなことを語っていた。  「市民参加を謳って開催されるワークショップですが、たとえば付箋にアイデアを書いて貼り出すという手法も、『なんとなくやった気にはなる』ものの、その結果として出てきたものに主催者・参加者は本当に満足しているでしょうか。往々にして起こりうるのが『ワークショップという名のヒアリングをおこなったにすぎない』という状況です。図書館関係者だけでなく、社会の多くの人がこのワークショップの罠に陥っていると思うのです。(こうしたWSは)基本的には失敗していると思っていいでしょう」(『未来の図書館、はじめませんか?』=森旭彦さんとの共著)    (写真は激しい口調で「新花巻図書館」構想を批判する伊藤委員長=9月24日午前、花巻市議会議場で。インタ−ネット中継の画面から)
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2020.09.24:masuko

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