ハモコミ通信2009年5月号 胸騒ぎの潮干狩り:壱岐産業

壱岐産業
ハモコミ通信2009年5月号 胸騒ぎの潮干狩り


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胸騒ぎの潮干狩り
 
 
 先日、40年ぶりで潮干狩りに行ってきました。いわゆるばら撒(ま)き型のところです。天気も良く1000人以上はいるなぁ、という盛況ぶりでした。950円の入漁料の元をとるには? と計算したら、1kgと判明。規定では3kgまで採っていいのですが、欲張らず1kg採ったらやめよう、と考えたのです。

 「全然いないねぇ」と表面を掻(か)きまくりながらの周囲の人たちの会話をよそに、こっちは採れ放題。
いるはいるは! 深さ10cm〜15cm位のところ、そこはまるで金脈のよう。1.2kgと計量され、満足して一服へ。
「潮干狩りなんて、早く行く必要はないんだな。ポイントは掘る深さだな」などと一人悦に浸っていました。

「どれどれ、そろそろみんなの様子でも見てこよう」と漁場に戻る途中、異変に気づきました。収穫を終えて帰る人たちの網に入っている貝、何やらずいぶんデカい! そして丸々としている! 「ん?」・・・。

 漁場入口で不安が的中しました。計測秤の脇に大きなカゴがおいてあり、そこにたくさんの貝が捨てられているのです。さっきまで一生懸命採っていた種類の貝です。

「あのう…」と恐る恐る声をかけました。「この捨てられている貝は一体何ですか?」

「ああ、これ? ブタ貝っていってね。泥を吐かないから食べられないよ。釣りの餌くらいにはなるけど」

「すみません、私の貝、調べてもらえますか?」ザザザっとカゴにあける。

「ああ、この1個だけだね、アサリは」

 ギョギョッ! 女房には出掛けに、今日はアサリご飯とアサリの味噌汁、って言ってきたのだ。帰りの集合時間まで残り10分。

「どの辺りを探したらいいでしょうかねぇ」(内心かなり慌てています)

「全体的に撒いているからどこでもいいんだけど、強いて言えば人が掻いてないところだね」

 そうは言われても、もうこの時間で人が掻いてないところなんて、潮が引いたばかりの泥のところしかない。よ〜し、と張り切って泥の中でやっていたら、長靴がはまり込んでバランスを崩し、スッテン泥だらけ。
泣きっ面に蜂、とはこのことだ!

 そういえば、さっき隣で掻いていた人たちが「その平らのはだめだよ」って言ってたっけ。思えばブタ貝のことでした。「アサリは浅いところにいるから浅利っていうんだよ」って言っていた人もいたっけ。やっぱり人の話をよく聞くもんだ、疑問に思ったら質問すべきだ、まず最初に注意点を確認すべきだ、と反省。
『「ブタ貝に注意」っていう看板くらい出しておいてよ』という捨て台詞を吐くのをグッとこらえ、しかし帰りのバスの中で仲間には言いまくりました (*^_^*)

 さて、最後の必死のがんばりで3個をゲットし、その日の収穫合計4個。バス代と合わせて2000円の会費だったので、1個あたり500円の高級アサリでした。1杯2000円相当のみそ汁が最高の味だったことは言うまでもありません。


2009.05.01:Copyright (C) (株)壱岐産業 事務局
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