千年クロベとの出会い:壱岐産業

壱岐産業
千年クロベとの出会い


もう1か月も前の話ではありますが、うわさに聞いていた栗駒の千年クロベ(黒檜、

ネズコ)に会いに行った往復13kmの山歩き日記です。

 

■9月20日 (祝)

 

数日前、森林インストラクター養成講座にて、受講生同士の森林インストラクションが

ありました。

 

その中で私が提案したのが、「植物に脳はあるか? 感情はあるか? 植物の自由と責任

とは? などなど、森林というワンダーランドを自由に思索しながら歩いてはいかが?」

というものでした。

 

口に出すと引き寄せる! さっそく実践する機会が到来しました(笑)。

 

世界谷地第二湿原は広々としていて実に気持ち良かった!

どんな天気をも喜ぶ、というのが今年の目標の1つですが、やっぱり快晴はいいなぁ。

木道歩きに心が弾みます♪

 

 

秋は花が少ないのが玉に瑕です。リンドウの他、数種類だけが咲いていました。

ギャーギャーという鳥の鳴き声が盛んで、何事かと思ったら、カケスの群れでした。

遠くからでも同定できる数少ない鳥の1つ。どんな会話をしてるのかな?

 

緩やかな登り道を一歩一歩ゆっくり踏みしめて歩いていきます。

場所によって若齢林だったり老齢林だったり。この写真はブナの中堅どころ。

 

 

木漏れ日の程良さが写真からも伝わってきますね。

美しい! 気持ちイイ! まさに森林浴です!

 

 

地面を覆い尽くすほどのブナの実。このうち発芽するのはわずかです。

そして光の競争、蔓との格闘、動物や虫に食べられたり、幾多の困難を経て大木にまで

成長するのはごくごく一部のエリートのみ。

そしてそのエリートたちも老木古木となり、数百年間の歴史に幕を閉じます。

 

そこに登場するのがキノコ。倒木を土に還してくれるのはキノコ(菌)しかいません。

これは美味しそうなブナシメジ? 

残念ながらキノコ博士と一緒じゃないと怖くて手を出せません。

 

 

もちろんブナだけではありません。

この写真ではまったくそのスケール感が伝わってきませんが、これはミズナラの大木の

中間部分。幹回り3m、樹高30mほどでしょうか。枝ぶりが勇ましく、ミズナラ大王と

呼びたくなる権勢を誇っているかのような木でした。

 

 

針葉樹だって負けていません。天然スギ、天然カラマツの威容は、ミズナラの枝ぶりの

見事さとはまた別次元、太くて真っ直ぐな幹にその力強さを感じます。

シラカバ、カエデ、多種多様、実に美しい!! 

 

そしてジャジャーン。こちらが世にいう千年クロベ。

樹木保護のため周囲にロープが張ってあって立入禁止となっており、直接幹肌に触れる

ことはできませんでしたが、その威容はさすがです。

 

 

平安時代に生まれ、鎌倉時代にはすでに200歳。

この山の中では戦国時代や太平洋戦争の影響もなかったでしょうが、千年に一度と言われ

るような地震・台風・豪雪・大雨・少雨・猛暑などなど、じっと耐えて今に至っていらっ

しゃいます。たくさんの鳥や小動物に棲み家を提供し遊ばせてきたことでしょう。

痛みのわかる包容力のあるご老人、益々お元気でお過ごしください。


2021.10.31:Copyright (C) HASEGAWAs NOTE
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