▼ハモコミ通信2008年3月号
▲クリックして拡大画像でご覧ください一貫性の力 その 2            さっそくですが、先月に引き続き 「一貫性の力」 について一緒にみてみましょう。 アメリカの玩具会社の売上が最高になるのは何月かわかりますか? そう、クリスマスのある12月です。そして、それに続く1月と2月は、急激に売上が落ち込むそうです。親の財布の紐が締まっちゃうのですから無理もありませんね。あなたが玩具会社の社長だったらどんな対策を講じますか? 子ども達の「おもちゃが欲しい」気持ちを引き出すのは簡単です。問題は、クリスマス休暇でお金を使い果たした親たちを動かすことです。 ある会社は、広告キャンペーンを大幅に増やしました。また別の会社は、この期間値下げをしてみました。結果はいずれもほとんど効果なし。 ここである会社が、「一貫性の力」を利用した巧妙な作戦を立て、成功したそうです。それは・・・。 @ クリスマスの前から、ある特別なおもちゃの魅力的なCMをテレビで流し始めます。 A 当然、子ども達はソレを欲しくなり、親は「クリスマスにソレを買ってやる」と約束するわけです。 B ところが、メーカーは、ソノおもちゃは少ししかお店に卸さないのです。 C クリスマスにソレを買おうと思っても売り切れているので、別のおもちゃを買うことになります。 D クリスマス終了後に、またソノおもちゃのCMを流し始めるのです。 E 子ども達は、前より一層それを欲しがり、「コレを買ってくれるって約束したじゃない!」とねだります。 F 親は、自分の言葉を裏切りたくない(一貫性を保ちたい)ので、ソレを買う破目になるというわけです。 どうですか? 同じような経験をした人はいませんか? 自分の言葉の一貫性を守りたい、というだけでなく、子どもに対して、約束を守ることは大切だ、という教育をしたい、という気持ちも働くことでしょうね。実にうまい作戦ですね。 ついでにもう一つ、 “おもちゃネタ”。 「ロボット遊び禁止」について、小学3年生の男の子に「脅し」と「諭し」のどちらが効果があるかどうか、という実験結果です。 22名のAグループには、ロボットで遊ぶとひどく怒ると脅しました。 同じ人数のBグループには、ロボットで遊ぶことは悪いことだ、と教え諭しました。先生が離れていたとき、何人の子ども達がそのことを守ったか、というのが右表。時とともに脅しの効果は薄れます。 「悪いこと」というのは外から教えられたことですが、それを「守る」のは自分で決めたこと。決めたことを守る、という自分に対する「一貫性の力」を育むことが教育上も大切なポイントのようですね。
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2008.03.01:壱岐産業

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