▼ハモコミ通信2007年2月号
▲クリックして拡大画像でご覧ください「聞き出す」技術 その2               ビジネスコミュニケーションの中で、非常に重要な位置を占める「聞き出す」技術。  しばらくはこのテーマに絞ってみたいと思います。  数あるその技術の中で、一番大切なのは「ラポール」(お互いに信頼関係が築かれている状態)です。これについては、2005年5月号、6月号でも特集しましたのでご覧ください。  「相手の状況をしっかり理解した上で、より良い提案をしたい」、と思っても、相手もこちらを信頼してくれないと深いところまでは教えてくれません。信頼は小手先で培えるものではありませんが、コミュニケーション技術がお互いの距離を縮める役割を果たすことに異論はないでしょう。  今回は、「オウム返し」または「バックトラッキング」と呼ばれているものについてです。  「先週釣りに行ってね、結構大物釣れたんだよ」「へぇ、大物が釣れたんですね。すごいですね」  よくある会話ですね。このあと、「何cmくらいあったんですか?」とか「かなり重かったですか?」などと続いていくのでしょう。実はこのさりげないやり取りの中にちょっとした技術が入っていたんですよ。お気づきでしたか? 単に「へぇ、すごいですね」ではなく、「大物が釣れた」という相手の言葉を繰り返しています。  このように、相手が発した言葉の一部を繰り返す効果は2つあると言われています。  1つ目は、しっかり聞いてもらっているな、という安心感です。  2つ目は、言葉には表れない「YES」が相手に蓄積していく効果です。わかりますか?「大物が釣れたんですね」と言われた瞬間、「YES」が宿るのです。自分が言ったことが繰り返されているのですから、「NO」になるはずがありません。 これは相手がコチラを批判しているときにも使えます。例えば「ずいぶん高いねぇ」に対して、「そんなことはありません」は、相手に「NO」を言っていることになります。一旦「高いと感じていらっしゃるのですね?」といえば、相手の無言の反応は「YES」です。そのあとで「実は・・・」と反論していけば相手も聞く耳を持ってくれるでしょう。 バックトラッキング技術には、@相手の話した事実を繰り返す A相手の気持ちを繰り返すB相手の話した内容を要約して返す の3通りがあります。これらを適度に織りまぜていけば、会話は心地よくなり、短時間で相手とのラポールを築けることでしょう。
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2007.02.01:壱岐産業

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