▼ハモコミ通信2015年5月号
今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。 ◎ 完結力と後始末 仕事をする上で、いくら良い企画であっても、成果に結びつかなくては意味がありません。そのためには、成果を得るまで緊張を緩めないことです。 Tさんは、企画力が抜群で、仕事の手際も良いのですが、完成間際で失敗することがあります。要領がいい分、最後に気を緩めてしまう癖があるからです。 そのようなTさんの仕事ぶりを見て、先輩が、ある助言をしました。それは、後始末を徹底することでした。 半信半疑だったTさんですが、まずは退社時に机を片づけることから始めました。散らかり放題の机を見て、一日の仕事ぶり、後始末の悪さを痛感しました。 その習慣を続けることで、Tさんは少しずつ、緊張感を持続できるようになりました。それが、結果的に、業績の向上につながっていったのです。 後始末は、@物や道具への感謝、A物事の区切り、B次のスタートの準備であると共に、物事を完結させる力を養う訓練にもなります。 生活の一場面ごとの後始末をしっかり行ない、物事をやり遂げ、成果をつかむ力を養いたいものです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ <コメント> 自分がTさんの上司だったら、どのようなアドバイスができただろうか、と思って読みました。 Tさんとこの上司の間には、かなりよい信頼関係があるのでしょう。半信半疑ながらも、やろうと思い、実行し続けたわけですから。 後始末がしっかりできてない人からは、確かに、なんとなく危うい印象を受けてしまいますね。 身の回りの物の整理整頓はもちろん、いただいた名刺、手帳に書き留めたメモ、計画したことなどなど、後始末が必要な場面は限りなくありますので、しっかりとやっていきたいものです。  ◎ 南州翁の教え 明治二十三年、旧庄内藩では、西郷隆盛の遺訓集『南州翁遺訓』を作成しました。その遺訓の一つに、次のようなものがあります。 「何程(なにほど)制度方法を論ずる共、其人に非ざれば行われ難し。人有りて後(のち)方法の行はるるものなれば、人は第一の宝にして、己れ其人に成るの心懸け肝要なり」 これは「どんなに制度や方法を論議しても、それを行なう人が立派でなければ、うまく行われない。自分がそのような立派な人になれるよう、心がけることが大事である」という内容です。 私たちの職場には、社則や規約など、様々な決まりごとがあります。しかし実行されなければ、絵に描いた餅にすぎません。 西郷隆盛の教えに倣(なら)って、まず自分が決めごとを守る人となって、よい社風作りのために率先して実行したいものです。 また、社内に掲げられている理念や社是(しゃぜ)、社訓などの中から、「今日はこの一つを実行しよう」という意気込みで、仕事に臨みましょう。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ <コメント> スローガンなどが、お題目だけで終わってしまっている事例は数多くあると思います。 いろいろ原因はあるでしょうが、それをやるべき理由が全員にストンと腑に落ちてないとか、1人ひとりに自分事として捉える習慣がないとか、旗揚げをした人が本気じゃない、などが想像されます。 「今日はこの一つを実行しよう」はとても大切な心もちですね。
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2015.05.01:壱岐産業

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