▼ハモコミ通信2018年5月号
 今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。 ◎母の笑顔 久しぶりに実家に帰省したSさん。外出する際、母が「いってらっしゃい」と玄関まで見送ってくれました。 その瞬間、ふと10年前のことを思い出しました。 当時Sさんは中学生でした。ある朝、家を出ようとすると、母親が玄関までやってきて、「いってらっしゃい」と、笑顔で握手を求めてきました。 その頃は反抗期で、朝から母親と握手をするなど、とても恥ずかしくてできません。Sさんは握手を拒否し、家を出ました。 翌朝、また母親が玄関までやってきて、笑顔で手を差し出してきます。昨日同様、その日も握手を拒否しました。 その後、このやりとりは、ほぼ毎日続きました。5ヶ月経ったある日の朝、何を思ったのか、Sさんから手を出し、母親に握手を求めたのです。 改めて当時を振り返って、息子から拒否されても、笑顔でやり続けた母の偉大さを感じました。 そして、すぐにうまくいかなくても、諦めることなく、笑顔でやり続けることが物事を成就させる秘訣だと思ったのでした。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ <コメント> 土日は学校に行かないとして、月平均20日×5か月ですから、100日は息子から拒否され続けたこの母。実に粘り強いというか、迫力・覚悟を感じますね。 断られ続けると、「きっと今日もダメだろう」と笑顔が曇っていきそうです。ブレない信念とその奥にある真の愛情が、笑顔でやり続けられた原動力なのでしょう。 やってきたこと自体は単純でも、10年経っても息子に「偉大」と言わせることができたあっぱれ母さん! さらには物事を成就させる秘訣はやり続けることだ! と息子へ教育することにも成功したわけです。お見事! ケンタッキー・フライドチキンのカーネルサンダース氏の話。「おいしいもので人を幸せにしたい」という思いで、自身のフライドチキンのノウハウを買ってもらおうと飛び込み営業を続け、1009回断られたそうですね。 私たちは何回断られたらあきらめるでしょうか? 断られるんじゃないかなぁ、と勝手に想像して思い留まることすらありませんか? そんな弱気と闘っていきたいですね。笑顔で!  ◎かけがえのない自分 Nさんは、積極的に仕事をしようと意気込んでいました。思えば思うほど気持ちだけが空回りして、ミスや失敗を繰り返す日々が続きました。 次第に他人の目が気になり《 自分がどのように見られているのか 》ということばかりに気を使うようになってしまったのです。 気になり出すときりがなく、鼻の形から足の長さ、ヘアースタイルや爪の形まで、他人と比べては自分が劣っていると思い込み、自信喪失に陥りました。 ある日、気分転換に、講演会を聞きに行きました。 そこで思わぬ一言が胸に飛び込んできたのです。 「トマトとメロンを比べても、イワシとタイを比べても、どちらもその命いっぱいに生きているから、そのままが素晴らしいんだ」 その言葉にハッと我に返ったNさん。 《 自分は自分でいいんだ。できることからやっていこう 》と思い起こすと、なぜか涙が込み上げてきました。 会場を後にしたNさんの視界に飛び込んでくる景色は、一変しました。見慣れた景色が色彩を増し、行き交う人々がきらきら輝いて見えてきたのです。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ <コメント> 人は、必要な時にジャストタイミングで必要なことに出合い、必要な人に出会う、という好例ですね。 Nさんもそれまで似たような話を聞いたことがあったでしょう。思い悩み続けたからこそ、講演会の一言に涙があふれ景色の色までも違って見えたのですよね。 高くジャンプするためには一旦屈(かが)まなければなりません。今がいかにひどくても、「きっと良くなる」という根拠のない自信(笑)を得るためには、いろいろな人の体験談を知ることが一番ではないでしょうか。 ブレない信念を持てれば一番いいと思いますが、ブレる自分をもいとおしく感じ、今できること、目の前のことに集中する。人と比べない! それが良さそうです。
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2018.05.01:壱岐産業

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