長井まち歩き物語4 馬頭観音堂:長井市観光ポータルサイト
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長井まち歩き物語4 馬頭観音堂
2013.08.15:Copyright (C) 読みもの長井物語
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ゆっくりと まちなみに ふれてみませんか・・・・・
魅力あふれる 深い建物を醸し出す風景に 足を運んで下さい
(資料:長井市史、神奈川大学工学部建築学科 西和夫 長井市歴史建造物調査報告書、文教の杜・長井市年表)
馬頭観音堂は、あやめ公園の南東、横町地区のほぼ中央に位置しうっそうとした杉木立のなかにあります。堂の西には總宮神社、東には遍照寺、東南には鐘楼堂を配しています。また、境内には多くの小詞があります。
構造は木造、三間宝形造り、銅版葺き。柱は八角柱、南面中央の2本と入側柱2本のみ円柱で、壁は横羽目板張りになっています。南側正面に一間の向拝を儲け、四方に板敷きの縁を廻しています。この堂には数多くの絵馬が飾られており、年代が確認できる一番古いものは明治23年(1890)のもの。他に棟札や享保14年(1729)の扁額など多数納められています。
間口3間半、奥行2.75間の規模で、設計基準尺は真々6尺、建築年代は遍照寺文書から明和7年(1770)と確認できます。内部は見る事はできませんが、北側中央に幅6尺、奥行4尺、高さ10尺3寸の厨子があります。厨子上の天井高は11尺9寸ですから、この堂はこの厨子を収める為に設計されたと考えられます。厨子の中には60年に1回開帳する「馬頭観音像(昭和62年8月に山形県有形文化財に指定)」祀られています。像は、伝承では鎌倉時代に羽黒の僧運慶に彫らせたと伝えられていて像高は6尺5寸。寄木造りで全身には漆が施され、衣には彩色が見られる巨像です。平成26年がその60年に一度のご開帳があります。この建物はかつて坊中にあり、参道東(風間書店の北側)に位置していました。
火打窓や釘隠し、虹梁、頭貫、木鼻などの細部意匠が特徴的で諸所に改変も見られますが、江戸末期頃のこの地域的特色、建築技法を知る上で重要な建物です。
向拝の上部
正面には二箇所に火打窓が対称に
北面
北面の火打窓
明治26年に奉納された絵馬 正面上部に
古写真 昭和35年 屋根が茅葺で向拝上部の屋根形状が現況とは大きく違っている