vol.9 専業農家 遠藤孝太郎さん:長井市観光ポータルサイト

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vol.9 専業農家 遠藤孝太郎さん


高校卒業後に市内の弱電工場で3年ほど勤めた後、電気屋さんでアルバイトをしながら家業である農業に従事。20年ほど前からは、専業農家として有機野菜や伝統作物の栽培、新野菜の栽培を行いながら自ら営業し自主販売を行なっている遠藤孝太郎さん。
また、フォークソンググループ「影法師(かげほうし)」のメンバー。オリジナルソングを作り続け、37年を経た現在も置賜地域を中心に年間30回ほど演奏活動をしていらっしゃいます。
専業農家として、ミュージシャンとして活動的に動き回っている今回の“おらんだ人”遠藤さんにお話を伺いました。 

はじめにどんな作物を作っていらっしゃるかご紹介します

・米…山形の在来種でおいしいお米の代名詞だった伝説のお米「さわのはな」を中心に特別栽培米を栽培。新米は10月〜販売。
 
・花作り大根…通常の大根の1/3の長さで辛さは普通の大根の3倍もある辛味の強い大根。漬け物にしたときにパリパリとした歯ざわりが最高。2005年にはスローフード国際本部より日本初の「味の箱舟」のひとつに認定された大根。
※「味の箱舟」とは…各地区に残る希少な食材を世界共通のガイドラインで選定し、支援し守っていこうとするもの。現在903を超える様々な品目が認定され、世界に情報発信されている。

・馬のかみしめ…緑豆。大豆にしたときに表面に馬の咬んだような模様が見えることから「馬のかみしめ」という名前が付いた。枝豆の時期としてはもっとも遅い9月下旬から10月上旬に食べごろになる。大豆は1月〜(周年)。馬のかみしめを使ったスイーツも長井市内の菓子店などで発売中。また現在「ながい馬旨プロジェクト」では、長井の新たな名産品の開発として馬(馬肉)×馬(馬のかみしめ)料理にも挑戦中。
 
・行者菜…希少な山菜「行者にんにく」と「ニラ」を交配し、手軽に食べることが出来るように開発された新野菜。栄養価が豊富で、その強烈な香りが病害虫を寄せつけず、肥料ベースで農薬を使わず栽培しているため、食べておいしい、体にもうれしい健康野菜。
 
珍しい作物をたくさん作っていらっしゃいます。

  

全国を飛びまわる農家

もともとは、お米一筋の米農家だったそうですが、全国各地の農家の方と触れ合う機会、また農業関係の大学の教授や研究者の方ともお話する機会があり、お米の栽培に留まらず現在は野菜の栽培から加工場の立ち上げなど、さまざまなプロジェクトに関わっているとても活動的な遠藤さん。

なぜ、伝統作物の栽培をはじめたのか話を伺ってみると

「私が農業をはじめた当初は長井にこれだ!という作物があまりなかった。そこで、長井で食べられていた作物を復活させることで地元の人に愛され、そしてその作物を全国に発信することで地元の農家が元気に!地元全体が元気になればいいなと思って作りはじめたのかなー。」
と話をしてくださいました。  

遠藤さんてなんでそんなに活動的なんですか?

この問いに「なんでだべね〜」と遠藤さんが笑っていると
奥様がちょうどいらっしゃって「色んな人達と触れ合うのが好きだからじゃない」とにっこり。
「んだなー!テレビやラジオから情報を得る方法もあるけど、やっぱり人とあって直接話すことでその人から得るもの、感じられるものが多いから、なるべく人と会って話す時間は費やしてきたなー」と。
お米や野菜も直接販売し、直接消費者や販売者の声を聞くことで自分のモチベーションも上がるそうです。

生産組合を立ち上げての生産→販売

遠藤さんの作っている作物は、生産者を募ってみんなを巻込んでたくさんの知恵を出し合い作っている作物ばかり。
「やっぱりそれぞれ得意分野もあるしね!俺は昔から米ばかり作ってきたから(笑)」と。
例えば、上記で紹介した行者菜。はじめはニラとの見分けがしにくいと苦労されたそうですが、行者菜とすぐわかるパッケージを作ったり、みんなが知恵や力を出し合うことで現在は生産量日本一。
全国で認められ関東や京阪神を中心に、最盛期の5月〜6月には毎朝5時起きをして収穫と発送作業に追われ、生産量の多い農家の方は早朝3時に起きて収穫するほどまでになったそうです。長井市内でも、産直市場や地元スーパーで買うことができます。また市内ではスーパーの産直市場でのお惣菜コーナーや料理店など、様々な場所で行者菜料理を楽しむことができます。

 

毎日早朝から大変と思われる方も多いと思いますが、遠藤さん自身大変だと感じたことはないそうです。
確かに話をしている時、農業をとても楽しんでいるんだと感じました。
 
そこで長井の魅力は何ですか?と聞くと
「やっぱり!人だな!」
 
遠藤さんらしい答えが返ってきました。
 
これからも食べてにっこり笑顔になれるような優しく美味しい作物を作り続けてくれるでしょう!
そして、昨年からは息子さんも自ら仕事を辞め農業に専念するとのことで一緒に農業をしているそうです。これからの活動も本当に楽しみです。
 
今回はご紹介できなかったミュージシャンとしての顔をもつ遠藤さん。
遠藤に会いたい方は、ぜひ影法師のコンサートをみに行ってみてください♪
⇒詳しいスケジュールはこちら

今回紹介した米、野菜、加工品の購入や食べれる場所は…
おらんだ市場 菜なポート
タス物産館
行者菜
馬のかみしめスイーツ

▲馬のかみしめスイーツ▲草岡ハム 行者菜ウインナー

遠藤孝太郎さんのプロフィール
フォークソンググループ「影法師」バンジョー担当
山形伝統の米「さわのはな」の復活を目指す「さわのはな倶楽部」の代表
地大根復活作戦「ねえてぶ花作大根」事務局長
在来枝豆「馬のかみしめ生産の会」代表
新野菜「全国行者菜研究会」会長
山形スローフード協会 副理事長
JAS有機認証認定機関 有機農業推進協会検査委員  
 

2014.01.27:Copyright (C) 長井市観光文化交流課
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