長井市のまちなかには多くの水路が張り巡らされ、川底まで透き通る清流が流れています。市民にとっては当たり前の光景です。しかし、皆さん、私たちの住んでいる長井の「川」や「水」について、はたしてどれくらい知っているでしょうか?
その源流や水路の終着点・最上川について楽しいイベントを通じて教えて下さるのが、今回インタビューをさせていただく 佐藤五郎さん です!
佐藤五郎さん
長井の水について-長井の「川」や「水」の特徴について教えてください。
長井は県内でも水に恵まれた地域ですね。野川の伏流水(地下水)は水質がよく、長井市の水道水に使っているほどきれいです。この水は軟水なので、日本料理やお茶に適していますよ。
-野川は最終的に最上川に合流するわけですが、最上川とはどんな川ですか?
最上川は山形県民の母なる川であり、最上川あっての山形県です。山形県を縦断する最上川は、それぞれの地域をつなげていますが、そのつながりがどんどん県の活性化につながると思いますね。
ながい百秋湖まつりについて-長井市で開催される大きなイベントとして「ながい百秋湖まつり」がありますが、どのようなことを行っていますか?
「長井ダム水源地域と紅葉を楽しもう」というテーマで、2012年から毎年秋に開催しています。
2014年は、「清流ウォーキング」、「ダムと発電所の見学ツアー」、そして長井に伝わる卯の花姫伝説と黒獅子の聖地である『三淵(みふち)』を参拝する「ボートツーリング」の、3つのイベントを企画しました。ダムや発電所の内部、また、ボートでしか行くことのできない三淵は、普段見ることができないので、参加された方には大変喜んでもらえました。ダム周辺の紅葉もきれいで、楽しく歩いていただけましたよ。
印象に残っているエピソード-これまでの活動で特に印象的だったことは何ですか?
全国の川下りに精通しているある船頭さんが三淵参拝にいらした際、「こんな景観は他にない!」とおっしゃっていました。イベント時のアンケートでも、好評なのは圧倒的に『三淵渓谷』。評判が人づてに伝わり、遠くから足を運ばれる方や、リピーターの方もいらっしゃいますよ。
-三淵ボートツーリングの魅力はどんな所ですか?
断崖絶壁の中をボートで進むという体験はなかなかできないですし、そこに長井の伝説に関わる神社があるというのがさらに神秘的ですよね。ボートツーリングでは、その卯の花姫伝説をはじめ、野川の清流やダム建設の経緯・役割、発電所の仕組みなどについて解説をしています。
最上川河川清掃交流会-定期的に最上川のゴミ拾いをしていらっしゃるそうですが活動のきっかけはありますか?
最上川の化学的調査中に河川にあるゴミが目につき、「このままではいけない」と思い活動を始めました。2014年に行われた「第12回最上川河川清掃交流会」では、30名で置賜白川周辺を清掃しました。調査研究で使用しているゴムボートを利用して、浮遊ごみや水際の木々に絡みついたゴミの回収も行いました。特に中州はゴミの堆積場となりやすいので、ゴムボートで行かなければ回収できないんです。
-どのくらいの量のゴミがありましたか?
最終的に、90Lのゴミ袋が29袋分にもなりました。中には、不法投棄と思われるストーブ等の鉄くずやカーペット、布団などの粗大ゴミもあったんですよ。
最後に…-最後に、皆さんへのメッセージをお願いします!
水がきれいだというのは、一朝一夕にならず!きれいな川は地域の宝だと思います。
地元の人はそれを大事に守っていってほしいですし、遠くの方にはそのおいしさ、きれいさを知ってほしいです。ゆくゆくは海外の方へも広めたいと思っています。
長井に住めば、一生いい水が飲めますよ!
長井ダムの下流にある「野川まなび館」では、置賜野川周辺の自然や歴史、長井市の水に関する伝説の展示等を行っています。また、体験イベントの開催などは野川まなび館ホームページで紹介しておりますので、そちらをご覧ください。
【野川まなび館 利用案内】
開館時間 9:30〜16:00 休館日 12/29〜1/3 入館料 無料 住所 993-0042 山形県長井市平山2743-4 アクセス フラワー長井線長井駅より車10分 TEL 0238-87-0605 FAX 0238-87-0611 その他 野川まなび館ホームページはこちらから