「恵みに気づく習慣」(渡辺和子著)から:心・こころ・ココロ模様!
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イタリアで一生を終えた一人の修道僧の伝記であったが、彼は1日の終わりに 床につく前に、その日の出来事の中から3つの“感謝すべきこと”を手帳に書き 記す習慣を実行したということであった。かくてその日以来、私もこの「小さな 習慣」を実行する決心を立てたのだった。しかしながら、この小さな習慣は私を 前よりも幸せにしてくれている。なぜなら、今まで当たり前と思っていたような ことが当たり前ではなくて、“有り難い”つまり、有ることが難しい、したがっ て感謝すべきことだと思えるようになったからである。一方、私たちは何と多く のことに感謝しないままで生きているかということに気づかされるようにもなっ た。
幸せを他人任せにしないために、どんな状況の中においても自分を幸せにする ためには工夫が要る。努力しないといけない。そしてそのために、「恵みを数え る」小さな習慣は立派に一役買うことができるのだ。夜、床について翌朝目覚め る保証は誰にもない。そうだとすれば、1日の終わりを感謝で締めくくること は、決して悪いことではないのだ。
「毎日3つも感謝することはない」という人もいるだろう。だから探すのだ。 “当たり前”を見直してみないといけないのだ。一つひとつの事柄の奥深くに潜 んでいる“恵み”に気づいて、それらを数えるために。