反TPP−1000字のレポート:ヤマガタンAnnex|山形の農業〜農林水産
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反TPP−1000字のレポート
2011.08.17:Copyright (C) ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
南米はTPPでめちゃめちゃにされたと女性が訴えています。
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「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)に百姓は腹が立たないのか!ムシロ旗を立てて行動を起こそう。」
新潟で百姓をしている友人から、こんなメールが送られてきたのは昨年の秋ことだ。TPPの求める「関税の撤廃」によって日本農業は壊滅する。その時、多くの農民はそう思った。しかし、やがてTPPは農業の問題にとどまらず、日本社会の在り様を大きく変えてしまう内容を含んでいることが分かってきた。
アメリカはTPPを足場に、アジアへの影響力を拡大しようとしていること。TPP参加予定国のうちアメリカと日本でGDPの91%を占め、実態は二国間の貿易協定であること。アメリカはその中で日本に農作物のみならず、金融、公共事業、医療、サービス、知的所有権・・・などほとんど全ての分野での市場開放を求めていること。日本の内政にかかわることでも、例えばアメリカの政府、または企業、あるいは投資家が「障壁だ」と見なせばそれを取り払うよう交渉することができるし、いざとなればしかるべき国際法廷に提訴することもできる。つまり日本の国内政策の上にTPPが君臨するよう仕組まれていること。例えば食品などへの様々な輸入制限なども「障壁」とみなされるだろうし、東日本復興に向けての20兆円規模ともいわれる公共事業もアメリカ企業にとって格好の参入対象となるだろう。
これらを知ることで、TPPへの参加は政府やマスコミが言うように「日本を世界に開く」のではなく、「日本をアメリカにあけわたす」に等しいということが分かってきた。なんとしてもこれを止めなければならない。
12月15日、東京での第一回目の会合には農民のみならず多くのNGO団体や個人が集まった。その場で『あたり前に生きたいムラでも、マチでもーTPPに反対する人々の運動』とう名の民衆団体が結成された。
翌年の2月26日、東京の明治大学に400人を越える人たちがあつまった。会場は反TPPの熱気に包まれた。そして、3月11日の震災と原発事故。
日本の財界は、東日本大震災後の復興に寄与するためにもTPPへの参加を急ぐべきだとする提言を発表している。彼らはTPPへの参加の手綱を緩めてはいない。それどころか一層歩みを早めようとしている。
われわれもまた、「3.11」に揺れながら、これからの反TPPへの取り組みの拡大を考えなければならないだろう。ここでも民の力が試されている。