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誰が彼らを守るのか
「誰にも責められてはいないが、みんなに責められている気持ちだ。」
白鷹町の友人の牛が放射線に汚染されたワラを食い、出荷した4頭の牛の肉から1kgあたり55〜290ベクレルのセシウムが発見された。彼は50頭ほど飼っている米沢牛の畜産農家で、上はその彼の言葉だ。
4月、彼は被災地の宮城県石巻近郊にボランテイアの炊き出しに行った際、以前取引のあった近くのワラ業者に電話をし、何か力になれることはないかと尋ねたところ、「俺もワラ屋だからね。」tと応えたという。分かってくれということだ。
自分の田んぼの稲ワラを与え、牛の堆肥をその田んぼにかえす。彼はかねてよりこのような牛と田んぼの小さな循環を大切にしていた。儲かるからといってやたらに牛の頭数を増やそうとせず、自分の管理している田んぼの面積に応じて飼う。これが彼のやり方だった。今年もワラは充分だったが、震災の渦中にいる業者の言をうけ、一台ぐらいならばと引き受けた。まさか宮城県北部の大崎平野の田んぼのワラまで放射能で汚染されていたとは考えられなかった。
ところで私はワラは秋に田んぼから厩舎に取り込むものと思っていたので、春になぜ汚染したのかが分からなかったが、雪国以外のところでは田んぼに散在していた稲ワラを春に取り込むことは広く行われていることだという。
国や県の関係機関がもっと早く事態を察知し、指摘してくれたなら対処の仕様もあったのにと思うと残念だ。関係者は牧草の汚染を知り、注意を呼びかけていたのだから、ワラの汚染にも当然気づいていたはずなのだろうが、やっぱり宮城県北部までとは思わなかったのだろう。
牛肉から検出されたセシウムの量は国が定めた暫定基準の500ベクレル(
アメリカは1200ベクレル、カナダは1000、EUは1250、WHO、FAOは1000)よりはずっと下回っている。しかし、マスコミは「山形県の牛から・・」とセンセーショナルに報じ、県は「疑いのある牛」の個体識別番号をインターネットなどで公表した。その後、全てが基準値を下回っていることを強調したのだが遅かった。今、牛肉は記録的な安値をつけている。
牛肉の取り扱い業者は「低い数値とはいえ、一方にゼロがあるのだから売れないだろう。」といっているという。畜産農家にとっては切なく、深刻な話だ。彼は「新聞やマスコミで報じられて以降、稲ワラ業者、畜産農家、食肉業者は被害者なのだが、加害者のようになってしまっている。」と話す。実感だろう。
県は宮城県などから稲ワラを買っていた112戸の畜産農家に対して出荷自粛を要請した。出荷時期になっても出荷できず、餌を食べ続ける。さらに買い手が付かないとすればその被害は甚大だ。
政府は基準値である500ベクレルを超える被害については国が全頭を買い上げるといっているが、それ以下は対象外としている。
誰が彼らをまもるのか。
2011.07.22:Copyright (C)
ぼくのニワトリは空を飛ぶー菅野芳秀のブログ
基準についての質問
お尋ねします。「アメリカの基準は1,200、EUは1,250ベクレルだ。」とは何の基準を指すのでしょうか?
ちなみに、食品摂取制限基準は以下のとおりです。
3月17日厚生労働省通達
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001558e-img/2r9852000001559v.pdf
諸外国との比較
http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html
2011.07.22:高橋文隆 [
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高橋さま
放射性セシウムの基準です。
FOOD COMMUNICATIONN COMPASS(小文字かもしれません。)のホームページによりますと
アメリカは1200ベクレル、カナダは1000、EUは1250、WHO、FAOは1000となっていました。あっちこっち調べましたがなかなか読み取るのが難しいですね。
2011.07.22:菅野芳秀 [
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やっぱり載せましょう
せっかくしらべたのですからやっぱりのせましょう。セシウムの基準値。
いやね、息子から日本の暫定基準値500ベクレルよりも大きな数字をEUだアメリカだといって挙げるのは、牛肉に含まれている数値を小さく見せようという意図からであって、消費者の立場に立っていない。親父も農民だということだよ、なんてほざかれていたのですよ。でもね、ゼロは望むべくもない。友人の牛肉の汚染度合いを数値化すればこうだよと把握するには比べるものは多いほうがいいからね。比べてどうしようというのだ。いのちとセシウムの関係は比べたからといってどうなるものでもない。それはわかっているのです。
野菜も果物も肉も・・いのちを支えるもっとも大切な食料と水、土。俺たちにとってだけでなく未来の方々にとっても同じく貴重なそれら。それを未来と相談することなく別なものと交換してしまったんだ、俺たち。でも、まだ懲りない人たちがいるな。戦争末期の「本土決戦」のように、「まだがんばれる余地はある」なんておもっているんだろうかな。
2011.07.23:菅野芳秀 [
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基準値はどんどん変化する
日本って国は、被ばくしても大丈夫とする基準値が3,11以来、どんどん変化していますよね。
被ばくの許容値を上げるということは背景に何があるのか、それが故に将来的にはどんなことになっていくのか、
自分で情報を集めて自分の責任で判断し、行動することが求められているような気がします。
2011.07.23:あおい:
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白鷹町の友人の牛が放射線に汚染されたワラを食い、出荷した4頭の牛の肉から1kgあたり55〜290ベクレルのセシウムが発見された。彼は50頭ほど飼っている米沢牛の畜産農家で、上はその彼の言葉だ。
4月、彼は被災地の宮城県石巻近郊にボランテイアの炊き出しに行った際、以前取引のあった近くのワラ業者に電話をし、何か力になれることはないかと尋ねたところ、「俺もワラ屋だからね。」tと応えたという。分かってくれということだ。
自分の田んぼの稲ワラを与え、牛の堆肥をその田んぼにかえす。彼はかねてよりこのような牛と田んぼの小さな循環を大切にしていた。儲かるからといってやたらに牛の頭数を増やそうとせず、自分の管理している田んぼの面積に応じて飼う。これが彼のやり方だった。今年もワラは充分だったが、震災の渦中にいる業者の言をうけ、一台ぐらいならばと引き受けた。まさか宮城県北部の大崎平野の田んぼのワラまで放射能で汚染されていたとは考えられなかった。
ところで私はワラは秋に田んぼから厩舎に取り込むものと思っていたので、春になぜ汚染したのかが分からなかったが、雪国以外のところでは田んぼに散在していた稲ワラを春に取り込むことは広く行われていることだという。
国や県の関係機関がもっと早く事態を察知し、指摘してくれたなら対処の仕様もあったのにと思うと残念だ。関係者は牧草の汚染を知り、注意を呼びかけていたのだから、ワラの汚染にも当然気づいていたはずなのだろうが、やっぱり宮城県北部までとは思わなかったのだろう。
牛肉から検出されたセシウムの量は国が定めた暫定基準の500ベクレル(
アメリカは1200ベクレル、カナダは1000、EUは1250、WHO、FAOは1000)よりはずっと下回っている。しかし、マスコミは「山形県の牛から・・」とセンセーショナルに報じ、県は「疑いのある牛」の個体識別番号をインターネットなどで公表した。その後、全てが基準値を下回っていることを強調したのだが遅かった。今、牛肉は記録的な安値をつけている。
牛肉の取り扱い業者は「低い数値とはいえ、一方にゼロがあるのだから売れないだろう。」といっているという。畜産農家にとっては切なく、深刻な話だ。彼は「新聞やマスコミで報じられて以降、稲ワラ業者、畜産農家、食肉業者は被害者なのだが、加害者のようになってしまっている。」と話す。実感だろう。
県は宮城県などから稲ワラを買っていた112戸の畜産農家に対して出荷自粛を要請した。出荷時期になっても出荷できず、餌を食べ続ける。さらに買い手が付かないとすればその被害は甚大だ。
政府は基準値である500ベクレルを超える被害については国が全頭を買い上げるといっているが、それ以下は対象外としている。
誰が彼らをまもるのか。