東京オリンピックと玉子:ヤマガタンAnnex|山形の農業〜農林水産
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この両者の間になんの関係があるんだい?と言う向きもありましょうが、大いにあるんです。EUでは2012年のドイツを皮切りにニワトリのゲージ飼いを禁止にして、すべて大地の上で飼育しなければならなくなっています。これは食の安全を求める運動と、動物福祉という、如何に経済動物といえども処理される直前まではその動物らしい生活を保障しなければならないという考え方によるもので、ヨーロッパの消費者運動が歴史的に築いてきた世界です。さすがに民意がたかいですね。よくぞ、政府もその運動に合流しました。
しかしながら、日本は全くそうなっていません。鳥のインフルエンザの際、TVが映し出すように狭いゲージに押し込めたまま。ひどい扱いです。食べる人間の健康、産む鶏の福祉は全く考慮されていません。
今も大勢のEUの人たちが日本を訪れています。玉子料理もたくさん食べるでしょう。しかし日本には彼らの要請にこたえる玉子はありません。ほとんどゲージ飼いの卵しかないのです。
さて、オリンピック。それを見越して、さる「三ツ星レストラン」から人を介して我が養鶏場にも問い合わせがありました。でも、残念ながら応ずることができません。お断りいたしました。1000羽の玉子はすでに長井市民を中心に、県内、東京方面にも発送していますが、決まっている方でいっぱいです。余裕がありません。
でも、選手を含め、これからさらに滞在者が多くなるわけですが、いったいどうするんでしょうね。
ここでも、いのちや健康よりも「生産効率・利益」優先の、「日本と言うシステム」が注目されるでしょう。