勝天7 『大和尚・北高全祝の怪獣退治』:山形の歴史・伝統

山形の歴史・伝統
勝天7 『大和尚・北高全祝の怪獣退治』


前回の天地人紀行で紹介され、本日の第2回でもドラマの舞台となる『雲洞庵』。

雲洞庵は、禅宗のお寺です。



赤門から本堂に至る参道の敷石の下には、一石一字の法華経が埋められています。

修行僧の間では、「雲洞庵の土踏んだか」といわれます。

「雲洞庵にお参りに行ってきましたか」と「そこでの厳しい修行に耐えてきましたか」。

そんな二つの意味が「雲洞庵の土踏んだか」に込められているそうです。


さて、この雲洞庵で景勝や兼続に学問を教えるのが、北高全祝和尚です。

北畠顯家(きたばたけあきいえ)の子孫で羽州出身。

羽州は、今の山形県です。

山形県民だったのですね。


雲洞庵には、上杉ゆかりの文献などが展示されていますが、その中で面白いものを発見。

なんと、『怪獣の頭がい骨』と『怪獣の返り血を浴びた袈裟』です。

こんなエピソードがありました。


北高全祝が雲洞庵にいるとき、現早川関家に葬式があった。

野送りをしていると、金城山の洞窟より黒雲に乗って襲いかかった怪獣が現れた。

皆逃げまどうなか、北高全祝は、鉄如意で怪獣を倒した。


その時の返り血を浴びた袈裟と怪獣の頭骨は、雲洞庵に今も残り、展示されています。

「怪獣なんているわけない!」といわずに、ぜひ本物をご覧ください。

そして、「どうしてこういうものが伝わっているのか」を考えてみると面白いですよ。

ちなみに、鉄如意は、武田信玄の菩提寺・信州岩村田の竜雲寺に秘蔵されている
そうです。

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