▼ふたご座流星群  *  カリウム
ふたご座流星群を明日に控えた
今日この頃
ひさびさに
outputをひとつ
Mからの質問
→どうしてこうカリウム血症になると不整脈が出るの?
ということで
カリウムと不整脈の関係について
まず
体内のカリウムの働き
@浸透圧の維持
体内のカリウムの98%は細胞液中にあります
反対に細胞外液の多くを占めるのはナトリウム
細胞膜の各チャンネルを動かす力には2種類あって
1つ目は濃度勾配
(たとえば、細胞内のナトリウムが濃くなっていたら
 細胞内から細胞外へナトリウムが出ていく)
2つ目は電気勾配
(細胞内が+電位ばっかりになっていたら
 細胞外から−電位が移動してくる)
そんな感じ
A細胞膜電位の調整
細胞内外のカリウム濃度差は
細胞膜電位を維持するのに必須
細胞内150mEq/kg
細胞外3.5〜4.5mEq/kg
意味は上に書いたので分かってもらえたかな?
B酸塩基平衡の調整
代謝性アシドーシスのときにH+が細胞外に増加したとする
このときH+は細胞外だけにとどまらず細胞内にも入ってくる
すると代わりにカリウムは細胞外へ
こんなかんじでpH調節にも関与するようです
C筋収縮・神経伝達
質問の答えのヒントはここに隠されているもよう*
カリウムは電気勾配の方向に流れて、、脱分極していた細胞膜を−に引き戻します(これを再分極といいます)
つまり、電位の変化による刺激伝達や筋肉の収縮の調節に
カリウムが重要な役割をはたしているのです
さーらーに、
心拍の調整は右心房にある洞房結節から発生する活動電位によって行われていますが、そのためにも適切なカリウム濃度が必要なんですねー
ふむふむ
だから
高カリウム血症では
筋・神経系の異常が生じるのですね
さらに高カリウム血症の症状は
カリウム上昇の程度によって異なります
軽度の場合には
筋肉の刺激性亢進
末梢神経性の異常知覚
が生じるのですが
重度の場合には
逆に刺激性が低下してしまうのです
だから、
筋力低下
脱力
四肢・口唇のしびれ感
反射消失
不整脈・心停止
が発現するんですね
ちなみに、
高カリウム血症は
腎からのカリウム排泄異常
細胞内外の分布異常
カリウムの過剰摂取・投与
でおこるよー
膜電位のところとか結構複雑ではあるけど
解剖整理の教科書まとめてたら結構理解できたので
もし分からない人いたらわたし教えますよー
(*´`*)ノ

2009.12.12:ab

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