こども狂言クラブお稽古の取材【米沢市】伝国の杜:置賜の宝発掘プロジェクト(仮称)
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こども狂言クラブお稽古の取材【米沢市】伝国の杜
2013.08.28:Copyright (C) 置賜文化フォーラム
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8月25日(日)に『伝国の杜こども狂言クラブ』のお稽古の取材に伺いました。
こども狂言クラブは、9月8日(日)に伝国の杜・置賜文化ホールで開催される平成25年度山形県「能楽の祭典」に出演します。
この日は、和泉流狂言師の山下浩一郎先生のご指導のもと、次回の発表の場である「能楽の祭典」のリハーサルを行い、また今年習う小舞・狂言の演目ごとにクラスに分かれてお稽古を行いました。
◆お稽古演目
・小舞「宇治の晒(うじのさらし)」
・小舞「七つ子(ななつご)」
・狂言「盆山(ぼんさん)」
・狂言「佐渡狐(さどぎつね)」
・狂言「仏師(ぶっし)」
・狂言「鐘の音(かねのね)」
お稽古の様子をお伝えいたします。
◆小舞「宇治の晒」
伝国の杜エントランス能舞台で「能楽の祭典」発表のリハーサルを行いました。
浴衣で練習を行うことで本番の着物を着ての足の動きなど、同じ感覚をつかむことができます。
◆小舞「七つ子」
「七つ子」の舞を、初めて最後まで型をつけました。
山下先生が「七つ子」の謡を歌いながら、全体の動き、扇を持つ手の高さや、立ち位置などを確認しました。
◆狂言「盆山」
小学生の女の子2名が参加し、セリフ覚えを行いました。
初めに山下先生がセリフを読み、言葉の発音などを確認しながら、
そのあとに続いて、セリフを読み、発声練習を行います。
狂言を演じるにあたって、ストーリーや長いセリフを頭に入れ、
まずは正確に発音・発声できるように習得していきます。
山下先生は次回までの課題に、『お客さんに"ここはこういう場面ですよ。"と伝えるために、大事なところに印をつけてきて、その場面をしっかり演じ切れるように、家でおさらいしましょう。』
とご指導なさっていました。
月に一度のお稽古なので、次回の稽古まで各自での自主練習が必要となってきます。
◆狂言「佐渡狐」
「能楽の祭典」のリハーサルをかねて、演者が能舞台で合わせ稽古を行いました。
狂言「佐渡狐」は、3月のこども狂言クラブ春休み発表会で披露した演目です。
能舞台で一通り演じ、山下先生がご指導なさいます。
能舞台から見た光景は照明が明るく、客席側から見る光景とは雰囲気が違いました。
「能楽の祭典」の発表まで約2週間ほどですが、リハーサルはこの日だけです。
その後は各自が復習稽古をし、発表の場に望みます。
この日のお稽古を代表して、こども狂言クラブに入って7年目となる中学二年生の男子生徒にインタビューさせて頂きました。
習ってきた演目のレパートリーも多く、狂言を立派に演じられています。
―今年習う演目は何ですか?
狂言「仏師」と小舞「七つ子」です。
小舞は、舞と謡を両方習ってから、どちらかを担当します。
―今日のお稽古はどうでしたか?
いつも通り、順調で面白かったです。
―どんなところが面白かったですか?
今日稽古した演目の小舞「七つ子」は、初めて習う謡なので、謡以外にもその舞を習うのも初めてで、全く知らない演目だったので、日々新しいことに挑戦できるのが面白いです。
―次の発表は「能楽の祭典」ですが、発表に向けての意気込みはございますか?
今までやってきた演目の中から披露するのですが、山下先生にも一度見ていただいているので、
精一杯できるだけ練習して発表できるように頑張りたいです。
―山下先生のお稽古は月一回ですが、それまでに自主稽古を行なっているのですか?
家でもそうですが、能舞台を借りて練習をしたりしています。
―7年間、狂言を習ってこられて山下先生から教わることはございますか?
山下先生は、狂言師としてもプロですし、話題も豊富で面白いですし、教え方もうまいし、
そういった部分を通して、頭にすんなり入ってくるので、尊敬しています。
―ありがとうございました。次回の発表も楽しみにしています。
次回のこども狂言クラブの発表の場は、9月8日(日)に置賜文化ホールで開かれる「能楽の祭典」です。
◆第10回記念 平成25年度山形県「能楽の祭典」
米沢の金剛流を初め、山形県内には各地に能楽の文化が受け継がれています。
毎年9月に一堂に会して発表し研さん、交流の場となっているこちらの公演は、今年で10回目を迎えます。
平成13年、伝国の杜が開館した年に、能楽は世界無形遺産となりました。
しかし、かつて能楽がカラオケ同様に庶民の娯楽だった時代と比べると、おそらく今は歌詞がまるで外国語のように難解に感じられるようになったのでしょう。
10回目を数える今年は、能楽を楽しむためのちょっとしたコツと基本的な知識を知っていただけるよう、ご来場の方にオリジナルしおりを差し上げます。
能楽を一番上演するのではなく、謡だけを楽しむ「謡曲」、謡と舞の「仕舞」、楽器によるお囃子と舞の「舞囃子」、楽器と謡による「連調」といった、能楽の楽しみを県内各地で活動している会が流派を超えて集まります。
(伝国の杜・置賜文化ホールWEBサイトより抜粋)
◇日時 : 9月8日(日) 開演 9:30
◇会場 : 置賜文化ホール
◇入場料 : 全席自由・入場無料
◇出演団体 : 県内各流の能楽愛好団体、伝国の杜こども狂言クラブ など
◇問合わせ : 伝国の杜 0238-26-2666
能舞台で繰り広げられる日本の伝統文化を一度ご覧になってみませんか。
入場無料ですので、お時間がございましたらぜひ足を運んでみてください。
置賜文化フォーラム編集員の文化リスがお送りしました。
○取材日 平成25年8月25日(日)
場所:伝国の杜(米沢市)
○取材協力 伝国の杜 こども狂言クラブのみなさん
ご指導者 和泉流狂言師 山下浩一郎さん