上杉文華館 「 天保の飢饉 」:置賜の宝発掘プロジェクト(仮称)
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「上杉文華館」の5月の展示をご紹介します。
当館常設展室内では国宝上杉家文書を常時見ることができる上杉文華館がございます。
今年度は「 国宝『上杉家文書』に見る幕末の米沢藩」です。
上杉家文書のうち幕末期のものは未だ大部分が活字化されておらず、初公開の資料もご紹介いたします。
平成27年度、全12シリーズの第2弾は…
「天保の飢饉 」
【展示期間】:平成27年4月28日(火)〜5月26日(火)
天保の飢饉は、主に天保4年(1833)から同七年にかけて、天候
不順などによって生じた全国的飢饉です。米沢藩の正史「歴代年譜」によ
れば、米沢での不作は天保元年に始まり、同四年には冷害と洪水により14石弱にのぼる被害が出た、と幕府に報告しています。その後も、天保9
年頃までは不作がちの年が大半でした。
この飢饉に対し米沢藩では、備蓄米や他所で買い入れた米の廉価販売と
配給、困窮民雇用対策としての河川工事、大倹約といった種々の対策をとっ
ています。
お米どれだけ 残ってる?
国宝「上杉家文書」 当時有米見繕中勘取調
(天保8年(1837)2月)
法 量:15.5×100.8
所 蔵:米沢市上杉博物館
〔解説〕
米沢藩の御金蔵が、買い入れたり、備蓄してある米の残量の概略をまとめ、報告した文書です。秋の収穫まであと半年、いかに米不足を乗り切るか、天保八年という飢饉後半の米沢藩の状況がうかがえます。
この文書には、主に大坂方面へ運送途中の分、諸所で買い入れた分、「備籾」(備蓄米)、藩内の村方から集めた分、今年できた麦(米に換算)、という順番で書き上げられています。
米沢藩が、ひとつの方法に頼るのではなく、このような多彩な方策によって飢饉に対応していた様子がうかがえます。
◆コレクショントーク
平成27年5月9日(土)14:00〜
講師:当館学芸員 佐藤 正三郎
場所:常設展示室 上杉文華館
※入館料が必要です。
次回、平成27年度予定
上杉文華館 《 国宝上杉家文書にみる幕末の動乱 》
「歌詠む心」
【展示期間】:平成27年5月28日(火)〜6月23日(火)
◆コレクショントーク 平成27年5月30日(土)14:00〜
.。o○.。o○ お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238−26−8001まで .。o○.。
全国的な困窮に陥った天保の飢饉。米沢藩も例外ではなかったようですね。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。