上杉文華館「軍制改革」:置賜の宝発掘プロジェクト(仮称)
置賜文化フォーラム |
上杉文華館「軍制改革」
2015.07.23:Copyright (C) 伝国の杜 情報BLOG
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「上杉文華館」の8月の展示をご紹介します。
当館常設展室内では国宝上杉家文書を常時見ることができる上杉文華館がございます。
今年度のテーマは「 国宝『上杉家文書』に見る幕末の米沢藩」です。
上杉家文書のうち幕末期のものは未だ活字化されていないものも多く、初公開の資料もご紹介いたします。
平成27年度、全12シリーズの第5弾は…
「軍制改革」
【展示期間】:平成27年7月23日(木)〜8月25日(火)
開国を求める西洋諸国の圧力が強まるなか、米沢藩でも他藩と同様に軍事制度の改革が進められました。弘化3年(1846)には、用兵術や火薬、大砲などに関する翻訳書を購入し、西洋の最新情報を入手しています。嘉永4年(1851)になると、米沢藩士浅間厚斉が大砲演習を行うなど、高島流砲術の導入が図られました。同6年には、カノン砲の鋳造に成功しています。安政6年(1859)には、西洋式の大砲や小銃隊を含めて、3軍編成による大規模な軍事調練が行われました。
文久2年(1862)にいたり、火縄銃から西洋銃への切り替え、弓・鑓隊から銃隊への切り替えなど、幕府の指示を受けた抜本的な改革が行われました。米沢藩の特徴である大口径の30匁火縄銃などを残しつつ、近代的な軍制が徐々に整えられていったのです。
兵器は大砲が一番大事!
国宝「上杉家文書」
上杉斉憲書状案
江戸時代 1850年代
法 量:14.9×68.5
所 蔵:米沢市上杉博物館
〔解説〕
第12代藩主上杉斉憲から重臣宛の文書です。非常時に江戸へ派遣する軍勢の分担について相談し、大砲の打ち手は訓練に精を出すよう指示しています。
この文書の出された時期は未詳ですが、斉憲が江戸におり、明春に英国使節が来日する、という記載が手がかりになりそうです。日英和親条約締結の前年、嘉永6年(1853)春頃か、日英修好通商条約締結の前年、安政4年(1857)春頃の可能性が考えられます。
◆コレクショントーク
平成27年7月26日(日)14:00〜
担当:当館学芸員 佐藤 正三郎
場所:常設展示室 上杉文華館
※入館料が必要です。
次回、平成27年度予定
上杉文華館 《 国宝上杉家文書にみる幕末の米沢藩 》
「文久三年、京都へ」
【展示期間】:平成27年8月27日(木)〜9月23日(水・祝)
◆コレクショントーク 平成27年8月29日(土)14:00〜
.。o○.。o○ お問い合わせ 米沢市上杉博物館 0238−26−8001まで .。o○.。
皆さまのご来館を心よりお待ちしております。