上杉鷹山と学びの時代 みどころ紹介4:置賜の宝発掘プロジェクト(仮称)
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「学び」といっても、遊びも大切…米沢の相撲番付と、上杉家の出世双六
2月12日まで開催中のコレクション展「上杉鷹山と学びの時代」のみどころ、面白い資料などを何回かに分けて、ご紹介します。
「学び」というと「お勉強」というかた苦しいイメージがあるかもしれませんが、「遊び」も大切な要素です。今回は2章の中ほどで「学びと遊び」という小コーナーを設けています。
1、勧進角力番付
寛政元年(1789)から文久元年(1861)まで73年間に主として米沢で興行された、勧進相撲番附の集成で、文化3年(1806)、米沢城下米沢柳町で8月に開催された角力の番付部分を展示しています。
当時最強と謳われた江戸の大関・雷電為右衛門の名前が確認できます。一方、西の前頭(二段目)の鶯忠内と若竹雪之助をはじめ、西の最下段に「米沢」と肩書のある力士が掲載されています。他の年の番付では「米沢」の記載はほとんど確認されません。
他の資料から、この角力興業は柳町の空き家対策の一環で行われたことがわかります。娯楽を町の活性化に利用したのです。
資料情報
勧進角力番付 1枚(1巻)
(文化3・1806)
35.0×31.0
米沢市上杉博物館(吉川文書)
2、杉斉定所用「官職双六」
朝廷の役職や官位を題材にした出世双六です。外袋に上杉斉定(鷹山の義理の孫、11代米沢藩主)が使用した旨の記載があり、駒と遊び方の説明書が附属しています。
朝廷の役職と官位は武家の序列化にも用いられたため、大名の子弟にとっても学ぶべき事項だったのでしょう。
遊んでみたい、という来館者の方からのおこえもありますが、複雑なルールのため一筋縄ではいけません。ルールの概要は展示室内のパネルに記してありますので、ぜひご覧ください。
資料情報
江戸時代(18世紀)
88.5×89.6