映画「悪人」:生涯学習ノート
生涯学習ノート |
映画「悪人」
2010.11.30:Copyright (C) 年だからでなく年がいもなく
福島にはいつくるのやら
残念
観ましたよ
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幼い時に母親に捨てられた解体工の青年が、出会い系サイトで知り合った女性を殺してしまう
その直後、その青年が出会い系サイトで別の女性と出会う
その女性は孤独から逃れるために「本気」で出会いを求めていた
その青年と「本気」女性との、逮捕されるまでの数日間の逃避行の物語である
それに殺された女性の父親や殺した青年の祖母がからむ
孤独の冷たさ、おそろしさ
人のぬくもりを求めてさまよう魂
ごまかしの出会いのむなしさ、愚かしさ
逮捕を前にしての男女の交わりの場面の哀しさ、切なさ
愛欲を通り越して人と人を結びつける重さを感じさせる
それらが抑えた描写のなかに映し出されていく
2時間19分の上映時間であるが目はスクリーンにくぎ付けになる
観終わった後、豊かな重さを感じる余韻に浸ることができる映画である
監督は「フラガール」を作った李 相日
キャストが素晴らしい
解体工の青年に妻夫木 聡が扮し、「本気」女性に深津 絵里が扮している
2人のからみ演技が感動的である
妻夫木はバタ臭さを匂わせる解体工になっているが好演
深津の演技は素晴らしい。はまり役である
ぬくもりを求める孤独な女性の役を切々と演じて訴える
殺された娘の父親には柄本 明
娘を失った悲しみと怒りを全身をぶつけるかのように表現して訴える
青年の祖母に樹木希林が扮している
演技以前の圧倒的存在感で世の中の不条理、哀しみを表現してくれる
すごい役者と再認識させられた
灯台がでてくる
解体工が母親から捨てられたところの灯台
解体工と「本気」女性の出会い系サイトでやり取りしたメールに出てくる灯台
そして逃避行の最後の場所となる灯台
海を背にしての美しい灯台、荒々しい灯台、寂しげな灯台・・・心象を象徴する灯台
灯台が印象に残った