映画「灰とダイヤモンド」:生涯学習ノート
生涯学習ノート |
映画「灰とダイヤモンド」
2009.07.22:Copyright (C) 年だからでなく年がいもなく
灰とダイヤモンドについて
映画はいいでよね
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今度薄型テレビに買い換えるとビデオは観られないと息子がいうのであわてて観始めている
先日NHKで祖国「ポーランドを撮り続けた男」と題してアンジュイ・ワイダ監督の特集が放映された
最近作「カテインの森」という映画の紹介があった
カテインの森というのはソビエト軍によるポーランド軍将校4000人の虐殺があった森の名前である
ワイダ監督の父親もその森で虐殺された将校の一人であったと紹介された
特集のなかで1950年当時ソ連の統制下のもとで作られたワイダ監督の作品「灰とダイヤモンド」の紹介があった
不思議なことに、ちょうどその時5,6年前に録画して押入れの中にしまっていた「灰とダイヤモンド」を観ようとしてテレビにセットしていた
女房と一緒に観てみた
この映画は40年あまり昔、安保反対闘争で学生運動がはなやかしきとき、友人たちと連れ立って観にいった映画
ソ連監視体制下のワルシャワ蜂起のなかで要人を暗殺する役割を担った1人の学生の数時間の行動が白黒映像でドキュメント風に映し出される
1夜の恋の物語も切なく描かれている
ポーランドという国の社会主義体制のなかで、1人の若者が時代の波に翻弄されながらも必死に生きて死んでいく姿にショック的な感動を覚えた記憶がある
特集での、この映画が検閲をパスできたのは主人公が最後に死ぬ場所が、ゴミ捨て場だったから、という解説に驚いた
当局側とすれば、体制側の幹部を暗殺した若者はゴミ捨て場で死ぬ運命であるいうことで体制側の立場での製作であるということで検閲をパスさせたというのである
一般的な観客は、ゴミ捨て場という舞台が英雄的若者の死に場所としてぴったりであったと受け止めて観ていたのである
アンジュイ・ワイダ監督の作品は感動的であり、印象に残る
今回観た「灰とダイヤモンド」もその輝きは失われておらず、老人に対しても新たな感動を与えてくれた
生きることや恋することの切なさ、素晴らしさなどを感じた学生時代の気持ちを思い起こしながら観ていた
短くも切ない恋をする女優の印象は40数年前に見た印象と変わっていなかったことに驚く
青春時代の自分の想いに再開したような気分である
この秋に上映される「カテインの森」を楽しみにしている