映画「ラストゲームー最後の早慶戦」:生涯学習ノート
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『野球 − 生きて我が家(ホーム)に還れるスポーツ −』
1943年に大学野球の廃止と学徒出陣が決まりました
6大学野球のチームの中で練習を続けていたのは、飛田穂州監督が率いる早稲田と小
泉塾長の慶応義塾
だけ
戦争の色が日増しに濃くなっていくなかで、適性スポーツといわれていた野球
を続けるのは個人、学校、そして家庭においても大変なことでした
学徒出陣がきまり、野球部員の出陣が間近に迫っていました
そんななかで飛田監督と小泉塾長の間で学生達への出陣記念としての最後の早
慶戦をもくろんだのです
障害を乗り越えて、軌跡といわれる最後の早慶戦が実現したのです
今から65年前の話です
ストーリーは単純です
映像もこれといった印象はありません
絵はどうしても学生服だらけのものが多くなります
その学生服で埋め尽くされた試合場で両校の学生が相手高の校歌を歌い合い、
エール交換をする場面は圧巻でした
野球ものというよりも、時代が戦争に突入し、志半ばで戦地に赴き、命を散ら
した若者の物語として観ていました
神宮球場の雨のなかの学徒出陣式が映し出されます
その後特攻機がアメリカの戦艦に突っ込む映像が出ます
若くして死に直面し、死を迎えた60年余り前の若者の思いを察すると、胸が痛みま
す
今の自由や豊かさを当然のように受け取りながら、とんでもない世の中を作ってい
ることに申し訳なさを感じます
監督は神山征二郎、渡辺 大、森田 佳奈の若手に柄本明、石坂浩二のベテランが
絡みます
単純なストーリーですから時間つぶしにはいい映画です