若者就職支援セミナー(ジョブクラブ):生涯学習ノート
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若者就職支援セミナー(ジョブクラブ)
若者10人を対象に行っているセミナーの6回目を行った
会場に行ってみると担当のIさんが、「MさんとTさんが決まりましたよ!」と嬉しそうに話してくれる
Mさんは大手の教育関係会社の仙台支店採用になり、Tさんは介護施設の介護の仕事に決まったという
Mさんは大学の2部の卒業で正社員の経験は1年だけで必ずしも条件は良くなかった
だから本人も決まると思っていなかったようである
内定をもらったときのMさんの喜びの様子を担当のIさんは他の受講生のいる前で嬉しそうに話す
『Mさんから突然電話がきましてね、自分の名前も名のらずに「Iさん!内定がでました!」と興奮しながらの電話でしたよ』
そしてその後の言葉が「信じられないので、Iさん確認してくれませんか」だったとか
Mさんにとっては内定ということが信じられないくらいの出来事だったのだろう
そんなMさんにIさんは「親に知らせたのか」と諌めたという
Tさんは4年生大卒であるが卒業後はアルバイトだけのキャリアでハンデイがあった
ただ介護士の資格を持っていた
自ら選択して受験して内定を貰ったという
これで今回の受講生10名のうち3名が決まったことになる
すでに女性のTさんは2回目のセミナーを前にして法律事務所に決まっている
正社員のキャリアは少ない上に化粧品などの販売の派遣が主体であったのでTさんの内定も、Iさんの想定外のことであった
Iさんも私も、このような厳しい状況のなかでよく決まっていくものと不思議めいた思いを抱く
今までに無いくらいの内定の早さである
今回の受講生が決まっていくのは、受講生のレベルも高くはなっているが担当Iさんの人柄と熱意に負うところが多いのではないかと思う
Iさんはいぜん学生センターなどの経験もあり若者への支援の仕方のコツも持っている
そんなIさんは受講生との相談回数を熱心に増やそうとしている
受講生も積極的に相談に行っているようである
Iさんはその人のキャリアだけでなく持ち味なども考慮してその人にマッチングするような求人先をタイムリーに紹介している
そして受験を決めたら求人側を見据えての徹底した個別指導を行っている
今の就職支援のあり方をみてみるとマスの対応で終わってしまって内定を貰う肝心のところまで支援が及んでいないような気がする
最近矢継ぎ早に打ち出される国の支援策も周知徹底されていなくて利用者は少ない
マンパワーや予算の制約もあるので難しいことではあるがが、もっと血の通った個別の対応が必要である
今後の雇用対策に共通していえる課題である
セミナーの講師としてもハウツー的な話だけでなく、きるだけ人生観、勤労観、職業観などにも積極的に触れていくようにしている
就職活動を契機にしてこれからの自分のいき方についても考えるようにと話している
最初は戸惑いをみせる受講生も同じような話を何回も聞かされているうちに次第に自分自身について、自分の生き方についても目を向けていくようになる
そうなることが「遠回りするようで近道」といわれる就職への道になるのではないかと思う
今回の6回目も担当のIさんの人柄と情熱に押されて、いつもよりも熱が入ってしまう
セミナー終了後、今までになく個別相談の希望者がでた
今回は2人
就職活動の話が主であるがそれ以外の話もでる
いろいろ話をしているうちになんとなく表情が変わってくるような気がする
それも就職への「遠回りするようで近道」なのかもしれない
教育方式に2つあって「教え込み型」と「染め込み型」があるという
「教え込み型」はアメリカ型で要素を細分化して基礎から難易度の高いものへと積み上げていくやり方
「染め込み型」は日本の伝統芸能の教え方で、その場に実際にいながらその状況の中で要素を自分のなかに馴染み込ませていくような教育方式
最近キャリア研修や、就職支援セミナーなどを行って感ずるのは、日本人に対すてのキャリア的課題のためのアプローチは後者の「染め込み型」が適しているのではないかということ
NPOの就職支援活動なども「染め込み型」に近いやり方になってきているのではないかと思う
日本の社会では若者の育成については、家庭、学校、地域社会のなかに、伝統芸能を教えるような人がいて、手をとりながら教えていたのではなかろうか
家庭においては1970年代までの日本の母親がその役割を果たしていたという説もある
そのような関係や人の存在が無くなってしまっているのだろう
個人のキャリア形成を図ることによってこれからの日本社会を構築していくとすれば、「染め込み型」教育方式の復活が望まれるのかもしれない
若者就職支援の担当のIさんの受講生への対応と、就職が決まっていく状況を見るとそのように思う
2010.02.25:Copyright (C)
年だからでなく年がいもなく
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Mさんは大学の2部の卒業で正社員の経験は1年だけで必ずしも条件は良くなかった
だから本人も決まると思っていなかったようである
内定をもらったときのMさんの喜びの様子を担当のIさんは他の受講生のいる前で嬉しそうに話す
『Mさんから突然電話がきましてね、自分の名前も名のらずに「Iさん!内定がでました!」と興奮しながらの電話でしたよ』
そしてその後の言葉が「信じられないので、Iさん確認してくれませんか」だったとか
Mさんにとっては内定ということが信じられないくらいの出来事だったのだろう
そんなMさんにIさんは「親に知らせたのか」と諌めたという
Tさんは4年生大卒であるが卒業後はアルバイトだけのキャリアでハンデイがあった
ただ介護士の資格を持っていた
自ら選択して受験して内定を貰ったという
これで今回の受講生10名のうち3名が決まったことになる
すでに女性のTさんは2回目のセミナーを前にして法律事務所に決まっている
正社員のキャリアは少ない上に化粧品などの販売の派遣が主体であったのでTさんの内定も、Iさんの想定外のことであった
Iさんも私も、このような厳しい状況のなかでよく決まっていくものと不思議めいた思いを抱く
今までに無いくらいの内定の早さである
今回の受講生が決まっていくのは、受講生のレベルも高くはなっているが担当Iさんの人柄と熱意に負うところが多いのではないかと思う
Iさんはいぜん学生センターなどの経験もあり若者への支援の仕方のコツも持っている
そんなIさんは受講生との相談回数を熱心に増やそうとしている
受講生も積極的に相談に行っているようである
Iさんはその人のキャリアだけでなく持ち味なども考慮してその人にマッチングするような求人先をタイムリーに紹介している
そして受験を決めたら求人側を見据えての徹底した個別指導を行っている
今の就職支援のあり方をみてみるとマスの対応で終わってしまって内定を貰う肝心のところまで支援が及んでいないような気がする
最近矢継ぎ早に打ち出される国の支援策も周知徹底されていなくて利用者は少ない
マンパワーや予算の制約もあるので難しいことではあるがが、もっと血の通った個別の対応が必要である
今後の雇用対策に共通していえる課題である
セミナーの講師としてもハウツー的な話だけでなく、きるだけ人生観、勤労観、職業観などにも積極的に触れていくようにしている
就職活動を契機にしてこれからの自分のいき方についても考えるようにと話している
最初は戸惑いをみせる受講生も同じような話を何回も聞かされているうちに次第に自分自身について、自分の生き方についても目を向けていくようになる
そうなることが「遠回りするようで近道」といわれる就職への道になるのではないかと思う
今回の6回目も担当のIさんの人柄と情熱に押されて、いつもよりも熱が入ってしまう
セミナー終了後、今までになく個別相談の希望者がでた
今回は2人
就職活動の話が主であるがそれ以外の話もでる
いろいろ話をしているうちになんとなく表情が変わってくるような気がする
それも就職への「遠回りするようで近道」なのかもしれない
教育方式に2つあって「教え込み型」と「染め込み型」があるという
「教え込み型」はアメリカ型で要素を細分化して基礎から難易度の高いものへと積み上げていくやり方
「染め込み型」は日本の伝統芸能の教え方で、その場に実際にいながらその状況の中で要素を自分のなかに馴染み込ませていくような教育方式
最近キャリア研修や、就職支援セミナーなどを行って感ずるのは、日本人に対すてのキャリア的課題のためのアプローチは後者の「染め込み型」が適しているのではないかということ
NPOの就職支援活動なども「染め込み型」に近いやり方になってきているのではないかと思う
日本の社会では若者の育成については、家庭、学校、地域社会のなかに、伝統芸能を教えるような人がいて、手をとりながら教えていたのではなかろうか
家庭においては1970年代までの日本の母親がその役割を果たしていたという説もある
そのような関係や人の存在が無くなってしまっているのだろう
個人のキャリア形成を図ることによってこれからの日本社会を構築していくとすれば、「染め込み型」教育方式の復活が望まれるのかもしれない
若者就職支援の担当のIさんの受講生への対応と、就職が決まっていく状況を見るとそのように思う