入院日記 その4:生涯学習ノート
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入院日記 その4
9月29日(水)
手術日である
朝、軽く病棟内をウオーキングしたあと体を拭く
朝食なし
8時過ぎに女房、長男、次男夫婦が来室
長男は昨晩仕事を終えてから宇都宮から車を飛ばして来てくれた
孫たちからも励ましの手紙やメール貰う
これで定年退職後3度目の大手術であるが、その度に家族へのありがたみの思いは増していく
8時45分手術室からのお迎えがくる
車いすに乗って8階から3階の手術室へ
手術室の前で家族一人ひとりと手を握り合ったあと手術室に入る
早速麻酔が行われ、意識がなくなった
9時から麻酔を含めた準備があり、10時から手術がスタートしたようである
手術時間は予定通り5時間かかったのでICUに向かったのが3時ころらしい
ICUで家族とE氏夫妻と再会
手術が順調に推移し、ダメージが少なかったせいだろうか、3年前のすい臓がんの手術のときよりも元気な様子であったと後で聞く
その後家族たちは執刀医の説明を受けた
肉眼で見る限りにおいて散らばっているがんはなかった
予想以上に大きくなっていて、腸に接近していた
画像で見えていたリンパ節の脹れが2つあり、切り取った
がんを切り取ったが、今後再発の頻度が高い
などを図を描きながら丁寧に説明してくれたという
管を体中に付けたまま、ベッドに横になるだけ
夜お粥がでる
麻酔が残っていることもありその夜はそのまま眠りについたが、夜遅く手術を終えてICUに移る患者もおり夜遅くまで騒然としていた
9月30日(木)
ひと夜明けると麻酔も完全に切れて意識ははっきりする
自分が術後でへたっているときには聞こえなかった医療器械の発する音や、看護師が動き回る音がうるさい
昨日は気にならなかったICU特有の騒音や人の動きが気になりだした
それに多くの管がまとわりついているので身動きがとれず、苦しい1日である
そんな中、術後の体力回復測定の目的のためかベッドのわきに踏み台を置いて、その上に立ち上がる検査があった
差し伸べる左右2人の看護師の手を頼らずに、一人ですっと立ちあがったら看護師たちは「すごい」と称賛してくれる
そしてその中の1人が「こんなに元気なら、寝ているだけでは大変でしょう」と言って、テレビをベッドのそばに持って来てくれる
さらに「本や新聞を見てもいい」というのでちょうどICUに入ってきた女房と長男に本の持参の依頼する
手術で入院したときの苦しさは、傷の痛みを別にすれば、病室で夜眠れないことと、ICUでの退屈さである
眼鏡を病室に置いたままICUに入ってきたくらいで、テレビや本を見られるとは想像もしていなかった
親切で機転の利く看護師にめぐりあえて4度目の「ついているな〜」という思いである
それでも予想以上に回復が早く管で縛られているようなICUは退屈であった
夜眠れなくなり、点滴のなかに睡眠薬を入れてもらう
2010.10.13:Copyright (C)
年だからでなく年がいもなく
がんばったね
東京から今日戻りました。家族の大切さを実感してきました。
手術前からその4まで、一気にあなたの日記を読ませてもらいました。がんばったの一言に尽きます。
あなたの心身ともの強さは何処から来るのかと感嘆しています。
私はあなたのように平常心は保てないと思います。間もなく普通の生活に戻ることでしょう。もう少しの頑張りだね。奥様、本当にご苦労様でした。
2010.10.13:きくち和彦 [
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家族の大切さ
東京の秋晴れの下でお孫さんの運動会で声を枯らして応援したこられたそうで、最高の数日間でしたね
何のために生きているか、何が生きがいなのかと自らに問えば
今は「家族のため」「家族との交流」と答えられるようになった
気がします
貴兄も同じ思いかと思います
そう思ってこれからの毎日を過ごしてまいりましょう
シャンソンの愛とか恋の歌もいいですが、家族愛の歌はないでしょうか
聞いてみたいです
2010.10.14:長山 [
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手術が無事に成功されて、おめでとうございます。
長山さん
ご無沙汰しています。近澤です。このたびは、大変な手術をされたとのこと。ブログを拝見し、驚異的な回復に大変驚くとともに、やはり志の高い長山さんを神様は簡単には死なせてくれないのですね。ある製薬会社の教育担当の方から、「長山さんってご存知ですか?」と声をかけられ、久し振りにブログを拝見しました。順調にご回復されますことを祈念するとともに、ますますのご活躍をお祈りしています。
2010.10.23:近澤洋平:
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お久しぶりです
ブログ見ていただきましてありがとうございました
ご活躍のご様子、酒井さんや加藤さん(女性)などから伺っておりました
自分ががんになって医師と話し合っているとき、製薬業界に身を置いていたことが役立っているな、と思う時があります
また退職する前に研修部に在籍し貴兄たちと交流できたことも大きな力になっております
キャリアの中に自分なりのコーチングを取り込んでみたりしております
今仕事は絞って山形大学の週一のカウンセリングとハローワークでの若者就職支援(ジョブクラブ)です
貴兄が新入社員研修にかけていた情熱を思い出したりしております
若者の可能性を引きだすことに携われることは幸せなことですね
2010.10.23:長山 [
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手術日である
朝、軽く病棟内をウオーキングしたあと体を拭く
朝食なし
8時過ぎに女房、長男、次男夫婦が来室
長男は昨晩仕事を終えてから宇都宮から車を飛ばして来てくれた
孫たちからも励ましの手紙やメール貰う
これで定年退職後3度目の大手術であるが、その度に家族へのありがたみの思いは増していく
8時45分手術室からのお迎えがくる
車いすに乗って8階から3階の手術室へ
手術室の前で家族一人ひとりと手を握り合ったあと手術室に入る
早速麻酔が行われ、意識がなくなった
9時から麻酔を含めた準備があり、10時から手術がスタートしたようである
手術時間は予定通り5時間かかったのでICUに向かったのが3時ころらしい
ICUで家族とE氏夫妻と再会
手術が順調に推移し、ダメージが少なかったせいだろうか、3年前のすい臓がんの手術のときよりも元気な様子であったと後で聞く
その後家族たちは執刀医の説明を受けた
肉眼で見る限りにおいて散らばっているがんはなかった
予想以上に大きくなっていて、腸に接近していた
画像で見えていたリンパ節の脹れが2つあり、切り取った
がんを切り取ったが、今後再発の頻度が高い
などを図を描きながら丁寧に説明してくれたという
管を体中に付けたまま、ベッドに横になるだけ
夜お粥がでる
麻酔が残っていることもありその夜はそのまま眠りについたが、夜遅く手術を終えてICUに移る患者もおり夜遅くまで騒然としていた
9月30日(木)
ひと夜明けると麻酔も完全に切れて意識ははっきりする
自分が術後でへたっているときには聞こえなかった医療器械の発する音や、看護師が動き回る音がうるさい
昨日は気にならなかったICU特有の騒音や人の動きが気になりだした
それに多くの管がまとわりついているので身動きがとれず、苦しい1日である
そんな中、術後の体力回復測定の目的のためかベッドのわきに踏み台を置いて、その上に立ち上がる検査があった
差し伸べる左右2人の看護師の手を頼らずに、一人ですっと立ちあがったら看護師たちは「すごい」と称賛してくれる
そしてその中の1人が「こんなに元気なら、寝ているだけでは大変でしょう」と言って、テレビをベッドのそばに持って来てくれる
さらに「本や新聞を見てもいい」というのでちょうどICUに入ってきた女房と長男に本の持参の依頼する
手術で入院したときの苦しさは、傷の痛みを別にすれば、病室で夜眠れないことと、ICUでの退屈さである
眼鏡を病室に置いたままICUに入ってきたくらいで、テレビや本を見られるとは想像もしていなかった
親切で機転の利く看護師にめぐりあえて4度目の「ついているな〜」という思いである
それでも予想以上に回復が早く管で縛られているようなICUは退屈であった
夜眠れなくなり、点滴のなかに睡眠薬を入れてもらう