我が家にはとの巣が(3):生涯学習ノート

生涯学習ノート
我が家にはとの巣が(3)
朝起きたらはとが窓の外でクク、ククと鳴いている
何かあったのかと、洗面所の窓からははとの巣を覗いてみると、ヒナの姿は見えない
「おかしいな、何かあったのだろうか」と思いながら、洗面を済ませる

その数分後である
「おとうさん、はとヒナがやられたわ!」といいながら、女房が息を弾ませながら報告する
二人で洗面所の窓から覗いてみた
いつもは見えるヒナの小さな二つの頭が見えない

「あ〜、猫にやられたんだわ!」「昨日、妙な猫がうろついていたのよ、向かいのおばあちゃんと見慣れない猫がうろうろしているね、と話していたのよ」と言う
「きっとあの猫の仕業だわ、悔しい!」と涙声になっていく

暫くして親鳥が来たが、巣には近づかずクク、ククと鳴くだけであるがその鳴き声は悲しげに聞こえる
カラスの襲撃は心配していたが、猫が襲うとは思っていなかった
はとの巣は木の枝の間に隠れてはいたが、猫が枝を伝わっていけば辿り着けるところに作られていた

「う〜ん、かわいそう、せっかく親鳥は頑張っていたのに、もうすぐ巣立ちそうだったのに!」腹立ち気味に話し続ける女房
最後は「自然の掟は厳しいけど・・残酷」とつぶやく

テレビの動物物で弱肉強食の場面は何回も観て自然の厳しい掟は知っている
でも毎日巣立つこと楽しみにしながら親鳥とヒナの姿を見ていた女房としては許しがたい猫の行為なのである

弱肉強食の世界はジャングルやサバンナだけではなく、我が家の庭木の中にも存在していたのだ
思わぬ惨劇である

自然の掟といえば、人の死も自然の掟のなかの一つの現象だろう
人の死は避けがたい
自分がガンで死んだとしてもまわりは何も変わらないことだろう
時間が流れていくだけである
自然の中の一つの現象にすぎないのだ

親鳥は来年は我が家の庭木に巣を作ってくれるのだろうか
作ってほしい


2010.07.14:Copyright (C) 年だからでなく年がいもなく
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